故郷(ふるさと)の海へ>『おかえりモネ』第3週 - 2021.06.06 Sun
清原果耶さんの表情は
「画面には映らない、視線の先にある景色を視聴者に見せてくれる」
と、前に書いたけど
今週はその「視線の先」が画面に映った。
モネの感情を通さず
視聴者に逃げることを許さず。
…ひじゅにですが何か?
「音楽なんて、何の役にも立たないよ」byモネ
誰だったか忘れちゃったんだけど>ダメじゃん
コロナ騒動が始まって
ドラマ等の撮影が中断したり劇場や映画館が閉鎖したりする中で
エンターテインメントの存在価値への疑問や
そうした仕事に携わっている自分への無力感に苛まれた―
という様な意味のことを語る芸能人がいた。
確かに、生きるか死ぬかって状況では娯楽も芸術も二の次になってしまう。
邪魔だとさえ感じてしまうかも…
でも、ほんの少し
ほんの少しだけ足に力が入った時
生きようと思えた時
支えとなるものは娯楽や芸術ではないかと思う。
人間にとって
ただ食べて、寝て、日を送ることだけが生きることではないから。
この↑言葉を出した時のモネは、まだ心が打ちひしがれたままだった。
「これから・・・なんじゃないがなあ・・・って、思うんだよ。
音楽とか、そういうの・・・大事になってくんの」
お父さんは、そう言える様になったけど
モネはまだまだだったから。
モネが再び音楽を愛せる様になった時が
ようやく「地に足を付けられた」状態に戻れた時なのだろう。
今は、その時に向かって模索している期間。
夢に向かって邁進するのが朝ドラ・ヒロインの特徴というかデフォルトだけど
夢が見つからず「やりたいこと探し」から始まるヒロインも時々現れる。
でも、モネは、それともちょっと違う。
あの日、自分は何もできなかったから
「誰かの役に立ちたい」と望むのも必然。
それまでの「日常」を天変地異によって壊されたから
空を読み風を読み危険を予知して避ける…ということに
特別な関心を抱く様になるのも必然。
海から逃げたモネが、その力を身に着けて再び海に戻り
人々を救う―
という、ある意味ファンタジーの様なお話なのかもね。
それにしてもさ
その「天変地異」がもたらす悲惨な状況に飲み込まれ
九死に一生を得た…というのではなくて
「私はいませんでしたから」
なのが、ひじゅに的にはズシンと来る。
確かに、あの凄まじい揺れは経験した。
余震も何度もあったし、怖かった。
スーパーの棚は空っぽだったし
ガソリンがなくて車にも乗れなかったし
放射線への恐怖もあったし
計画停電なんてのもあった。
でも、それだけ…
本当の被害には遭っていない。
身内を亡くした人、家をなくした人…極限の被害を経験した人々の
心の内は測れない。
そこに後ろめたさを感じる。
モネもそうじゃないかと思う、
慣れ親しんでいるはずの小学校は避難所として全く違う顔を見せている。
いつも一緒にいた友人達は既に揃っている。
皆、あの光景を通り抜けてきている。
妹も。
生まれた時からずっと愛してきた景色や人が見知らぬものになってしまった。
ところでさ
お父さんは父親の仕事を継がず
音楽の道も諦めた
…と先週は描かれ
今週は、友人の1人がやはり父親の仕事を継ぎたくない
…と言っている。
その背後にも震災が関わっていそうだけど
それを別にしても
モネが故郷を離れ
音楽も辞めたけと
今、頑張っている森林組合の仕事も
気象予報士を目指すなら、いずれ辞めることになるわけで
そのことに重ねているのかな?
…と思った。
「それでまだ何か見つけたいとか
ここの人たちに失礼です」
菅波先生の言葉が突き刺さって来る。
☆楽天もう…何がなんだか日記もヨロシクです☆

吹奏楽部

証言記録 東日本大震災 第11回 宮城県気仙沼市 ~津波火災と闘った島~

海風(東山魁夷)

「画面には映らない、視線の先にある景色を視聴者に見せてくれる」
と、前に書いたけど
今週はその「視線の先」が画面に映った。
モネの感情を通さず
視聴者に逃げることを許さず。
…ひじゅにですが何か?
「音楽なんて、何の役にも立たないよ」byモネ
誰だったか忘れちゃったんだけど>ダメじゃん
コロナ騒動が始まって
ドラマ等の撮影が中断したり劇場や映画館が閉鎖したりする中で
エンターテインメントの存在価値への疑問や
そうした仕事に携わっている自分への無力感に苛まれた―
という様な意味のことを語る芸能人がいた。
確かに、生きるか死ぬかって状況では娯楽も芸術も二の次になってしまう。
邪魔だとさえ感じてしまうかも…
でも、ほんの少し
ほんの少しだけ足に力が入った時
生きようと思えた時
支えとなるものは娯楽や芸術ではないかと思う。
人間にとって
ただ食べて、寝て、日を送ることだけが生きることではないから。
この↑言葉を出した時のモネは、まだ心が打ちひしがれたままだった。
「これから・・・なんじゃないがなあ・・・って、思うんだよ。
音楽とか、そういうの・・・大事になってくんの」
お父さんは、そう言える様になったけど
モネはまだまだだったから。
モネが再び音楽を愛せる様になった時が
ようやく「地に足を付けられた」状態に戻れた時なのだろう。
今は、その時に向かって模索している期間。
夢に向かって邁進するのが朝ドラ・ヒロインの特徴というかデフォルトだけど
夢が見つからず「やりたいこと探し」から始まるヒロインも時々現れる。
でも、モネは、それともちょっと違う。
あの日、自分は何もできなかったから
「誰かの役に立ちたい」と望むのも必然。
それまでの「日常」を天変地異によって壊されたから
空を読み風を読み危険を予知して避ける…ということに
特別な関心を抱く様になるのも必然。
海から逃げたモネが、その力を身に着けて再び海に戻り
人々を救う―
という、ある意味ファンタジーの様なお話なのかもね。
それにしてもさ
その「天変地異」がもたらす悲惨な状況に飲み込まれ
九死に一生を得た…というのではなくて
「私はいませんでしたから」
なのが、ひじゅに的にはズシンと来る。
確かに、あの凄まじい揺れは経験した。
余震も何度もあったし、怖かった。
スーパーの棚は空っぽだったし
ガソリンがなくて車にも乗れなかったし
放射線への恐怖もあったし
計画停電なんてのもあった。
でも、それだけ…
本当の被害には遭っていない。
身内を亡くした人、家をなくした人…極限の被害を経験した人々の
心の内は測れない。
そこに後ろめたさを感じる。
モネもそうじゃないかと思う、
慣れ親しんでいるはずの小学校は避難所として全く違う顔を見せている。
いつも一緒にいた友人達は既に揃っている。
皆、あの光景を通り抜けてきている。
妹も。
生まれた時からずっと愛してきた景色や人が見知らぬものになってしまった。
ところでさ
お父さんは父親の仕事を継がず
音楽の道も諦めた
…と先週は描かれ
今週は、友人の1人がやはり父親の仕事を継ぎたくない
…と言っている。
その背後にも震災が関わっていそうだけど
それを別にしても
モネが故郷を離れ
音楽も辞めたけと
今、頑張っている森林組合の仕事も
気象予報士を目指すなら、いずれ辞めることになるわけで
そのことに重ねているのかな?
…と思った。
「それでまだ何か見つけたいとか
ここの人たちに失礼です」
菅波先生の言葉が突き刺さって来る。
☆楽天もう…何がなんだか日記もヨロシクです☆

吹奏楽部

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