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2017-11

トンケの蒼い空 - 2016.09.11 Sun

気になりながらも何故か後回しにし続け
今頃になってようやく観た(笑)
すぐに引き込まれたし、面白かった。

「何が描きたいのか分からずイマイチだった」
という人もいるのだけど
私には爽やかな成長物語として、とても楽しめた。 


☆★☆★ネタバレあり★☆★☆


トンケ(糞犬)とは主人公チョルミンのあだ名。

父親と2人暮しで、昼間は独りぼっちのチョルミンが
近所の人達に食べ物を貰っていたことから名付けられたそうで
皮肉っぽいなと最初は思ったけれど
実は韓国では幼い子供達を愛をこめてこの名で呼ぶことがあるらしい。
駄犬の様に丈夫に育ってほしいという気持ちか込められているとか。


トンケは生まれて間もなく母親を亡くし
代わりに育ててくれた祖母も彼が4歳くらいの時に亡くなってしまう。
映画は、祖母のお葬式から始まる。

はしゃいだり食べ物に夢中になったりしている彼の姿は
まだ幼過ぎて死の意味が分からない…ということと共に
愛し愛されるということも、まだ分かっていないことを表していると思う。

頭も少々弱い様子の彼は、まさに野良犬の様。


そんな彼が雑種犬を飼うことになる。
自分と同じくトンケと名付け、それからは何処に行くにも一緒
学校にまで連れて行ってしまう。

ここで彼は兄弟の様に、あるいは自分自身の様に愛する対象を得た
…ってことなんだと思う。



高校生になったトンケは、勉強もスポーツもイマイチな様子。
友だちもいないみたいだし…っていうか
人とコミュニケーションを取るということ自体が上手くない。

そして、ある日
冷酷な形で犬のトンケを失ってしまう。

犬が登場した時点で悪い予感がしてたの。
もう、観るの中断しようか…とさえ思っちゃったの。
でもさ
“物語”としては必要な展開ではあるよね。

トンケが「糞犬」→「人間」に成長するためには
自分の分身の様に愛していた犬のトンケとの別れが
どうしても必要だったのだと思う。



ただ、犬のトンケを手に掛けたジンムクが何のお咎めもなし…
のままなのはムカムカした。

取り撒きの2人はボコボコにしたけど
ジンムクには手を触れる前に邪魔が入ってしまったから余計に。

でも、数年後にジンムクはちゃんとトンケの前に再登場する。
トンケが乗り越えるべき壁として。


高校を中退し、就職もせず
何の目的もなく、大した楽しみも持たず
ニートとして数年暮らしてきたトンケに3つの出逢いがある。

一つ目はMJKの連中
二つ目はジョンエ
三つ目はジンムク。


一つ目のMJKは密陽(ミリャン)ジュニア・クラブの略。

密陽は舞台となっている街の名で
トンケと同じ様に学校を途中で辞めた地元の若者達の集まり。

最初は喧嘩を吹っ掛けてきたので嫌な連中なのかと思ったら
要は仲間が欲しかったみたいで
トンケはそれを察したわけではないのだろうけど、彼らにまず食事を振る舞う。

まさにフード理論。

トンケに初めて人間の友達が出来る。
しかも、チンピラに見えて実は真面目に働いている彼らに感化されて
トンケも就職するまでになる。


まあ、風俗店に誘われるという、女性視点では「おいおい」なエピもあるんだけど
ここでトンケは恋愛経験(性経験)もないということが分かるし
そういう面だけ貪欲なヤツではないってことも分かる>未遂に終わるし


二つ目はジョンエ。

スリの常習犯で、身寄りがないことから
トンケの父親が引き取ることにした女性。

年頃の息子がいるのに、それってあり?
と最初は思ったけど、コレって、ある意味
犬のトンケの時と同じ様な経緯だよね。
そこが面白い。

コミュ障のトンケだから彼女とすぐにどうとか…なんてことにはならない。
ほんの少しずつ打ち解けていく…って感じ。

その取っ掛かりが彼女が淹れたコーヒーってところも
フード理論と言えるかも。

彼女はちゃんと将来の夢を持っていて
そのために少しずつ努力しているので
好感が持てる。

トンケが風俗店の火事でテンテコマイになった時
ちょっと嫉妬心を見せるところも微笑ましい。


三つ目のジンムクとは最終的な対決となる。

MJKの友達が巻き込まれ
犯罪が絡んでいるため警察官であるトンケの父親も関わり
大きな騒動になるけれど
最後はトンケとジンムクの一対一の戦いになる。


そこに至るまでに
父親との葛藤もあるし
母親の思い出も新たなものとなるし
色んなものを色んな意味でトンケはクリアしていく。

そして最後に
彼にとって一番大きな壁だったものを打ち破る。


ジンムクが女物のショーツで
トンケが大き目のブリーフってのも
何か象徴的(笑)


まあ、トンケの場合はアクション中に見えちゃわない様に
という意味もあるだろうけど>ぉ


こうして
頭が弱くて親の愛を知らなくてコミュ障でニートで孤独だったトンケが
一皮剥けたっていうか
立派に成長したと言えると思う。

トンケ自身は多分何も気付いていないけど。

明日から何かが劇的に変わる
…ということはないだろうけど

何か飄々とした終わり方ではあったのだけど
ホンワカとした希望の様なものが感じられた。

凄く爽やかで温かい気持ちになれた。




『糞犬/Mutt Boy』2003年/韓国
監督:カク・キョンテク
脚本:カク・キョンテク、キム・チャンウ
音楽:ユン・ミンファ
出演:チョン・ウソン(チョルミン/トンケ)
キム・ガプス(イックン/トンケの父)オム・ジウォン(ジョンエ)
キム・テウク(ジンムク)イ・サンフン(テットク/MJK会長)
ソン・サンギョン(ユングン/シルム男)イ・テジュン(スェパリ/カンフー男)
ホン・ジヨン(スンジャ)





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