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2016-04

007 慰めの報酬 - 2016.04.17 Sun

最後の最後に
『キャッスル/ミステリー作家のNY事件簿』のベケット役でお馴染みの
スタナ・カティック登場(コリーヌ@カナダ情報員)

「あれ、ベケットじゃん!?」

と、思わず声を出しちゃったよ>アホ
つまり、コレが一番印象に残ったシーンであった(笑)


「また殺したの!?」
by M


ちゅーことで
今回はやたら殺しまくる007
そして、関係した女性や協力者を殺されまくる007
…であった。


今作は前作『カジノロワイヤル』の続編。
続編という形自体がシリーズの中では珍しいらしい。

で、この殺しまくり&殺されまくりは前作でも見られたことだけど
あちらは新人故の未熟さの表れって感じで
こちらは復讐心に囚われているが故に精神的コントロールがイマイチなせい
って感じ。



まあ、ピアース・ボンドだって殺し殺されは当然あったわけだけど
ユーモアや洒落っ気が勝っていたのに対し
ダニエル・ボンドは一つ一つに現実味というか重みがある。

事件そのものも“水”という現実的な危機を扱っているし
敵もボンドガールもマンガチックなタイプじゃないしね。


眠れなかったり酔えなかったりと弱さを露呈しているボンドなのに
イキナリ登場したフィールズとのイキナリのベッドシーンは
「おいおい」と思っちゃったけど(笑)
彼女がアンマリな殺され方をするという結末はやはり重い。

↑これは『ゴールドフィンガー』のオマージュらしい


それから、マティス
前作では誤解され、今作では協力させられ、さらに殺され…と
これまたアンマリな結末。

でも、ボンドに抱きかかえられながら息を引き取るシーンには
2人の間に流れる友情が感じられたので、少しは報われたと言える?

彼の遺体をゴミ箱に捨て、死者は復讐は望まないと言うボンド。

死=無であり、死者には何の意識も残らないから…
という意味だと思うけど>勝手な解釈
ボンドの心に渦巻く復讐心への一つのとなったわけだな。


そして、メインのボンドガールであろカミーユ
ボンドと同じく復讐心に燃え、そのためにだけ生きている。

彼女が見事に復讐を果たすところは
観ているだけの側としてはスカッとするのだけれど
肝心の彼女は今度は虚しさに苛まれることになる。
これもまたボンドへの


ところでさ

ヴェスパーは水中で、ボンドの手を拒み自ら死を選んだのに対し
カミーユは炎の中で、ボンドに「死にたくない」と縋る。
鋭い対比になっているよね。


カミーユとはベッドインすることなく
互いの道へと別れていくのも象徴的。


メドラーノ将軍は、カミーユが復讐のために殺したけれど
グリーンは、ボンドがフィールズの復讐を込めてエンジンオイルを渡すも
直接殺すことはせず

一番の恨みの元と言っても良い、ヴェスパーの元カレは
生きたまま捕獲。

そしてヴェスパーの形見であるペンダントを捨てる―

復讐心を捨て
ヴェスパーへの未練も捨て
ある意味、人間らしさも捨てて
スパイとして成長し新たに歩み始める007
…ということでせうか?



“お約束”の「ガンバレル・シークエンス」も
冒頭ではなくラストで登場。

前作では、ボンドが007の称号を得る直前
称号を得るための任務において、「ガンバレル」が入った。
それと合わせると
まさに今作ラストで、新たに007としてのスタートを切ったのだと
解釈することができる。

もう一つの“お約束”である自己紹介
「ボンド、ジェームズ・ボンド」
前作のラストで入ったから
続編である今作にはなかったのも納得。

「ガンバレル」→自己紹介→「ガンバレル」の三段階で
ボンドのスパイとしての成長を描いた
…と言えるかも。


悲哀あるダニエル・ボンドはなかなか魅力的。
ピアース・ボンドと違うキャラを確立してくれた。

オナトップ姐さんは懐かしいけどね(笑)>ぉ




『007 Quantum of Solace』 2008年/イギリス、アメリカ
監督:マーク・フォースター
脚本:ジョシュア・ゼトゥマー、ポール・ハギス
  ニール・バーヴィス、ロバート・ウェイド
原作:イアン・フレミング
音楽:デヴィッド・アーノルド
主題歌:『Another Way to Die』(アリシア・キーズ、ジャック・ホワイト)
出演:ダニエル・クレイグ(ジェームズ・ボンド)
オルガ・キュリレンコ(カミーユ)、マチュー・アマルリック(グリーン)
ジュディ・デンチ(M)、ジャンカルロ・ジャンニー二(マティス)
ジェマ・アータートン(フィールズ)ジェフリー・ライト(ライター)
デヴィッド・ハーバー(ビーム)イェスパー・クリステンセン(Mr.ホワイト)
ホアキン・コシオ(メドラーノ将軍)スタナ・カティック(コリーヌ)




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