悪魔は誰だ - 2015.05.31 Sun
多分、同意見の人が多いんじゃないかと思うんだけど
この邦題はイマイチだよね。
『悪魔を見た』を連想しちゃうから。
つーか、実際それを目論んで付けたんだろうと思うけど
だいぶ傾向が違う作品なので。
復讐という意味では共通しているけど。
いや、復讐というより
罪を自覚させ、正当な罪の報いを受けさせる
と言った方が合っていると思う。
原題は『モンタージュ』。
所々で犯人のモンタージュが映る上に
終盤でオ刑事@キム・サンギョンが
犯人を前に、そのモンタージュについてポツリ言う
その一言が面白い。
15年前に起きた幼女誘拐殺人事件が時効を迎えるところから始まる。
担当刑事はオ刑事。
前半と後半で組む相棒が異なる。
厳密には後半は他部署に協力を要請される形なんだけどね。
この前半の相棒刑事がマヌケっぽくて良かった(笑)
最初、カセットテープの扱い方はイラッとさせられるんだけど
(このカセットが終盤になって意味を持ってくる)
道路で通りすがりの車に文句を言われ走って追いかけるところは
笑ってしまった。
それがあるので、後半
協力し合った相手がオ刑事が手柄を盗る気かと怒ったり
上司がさんざん罵倒するシーンとの差の激しさに
マジ引いたもの(^^;)
時系列がちょい分かり難かったり
警察よりもヒロインの方が有能に見えてオイオイってなったりしたのは
ボンクラひじゅにのせいでせう。
ま、警察こそがボンクラなのも韓国映画“お約束”(笑)
『悪魔を見た』みたいに猟奇的な事件ではないし
復讐といっても身体的危害を与えるわけでもなく
あくまでもミステリー系。
ちゃんと、どんでん返しになっているし。
感心したのは2点。
1:被害者の心理と加害者の心理は紙一重
2:オ刑事の決断
1は、被害者であるユン・ハギュン@オム・ジョンファの
悲しみ、喪失感、そして憎しみ等をクローズアップするだけでなく
加害者も同じ様に家族に関する苦悩を抱えていることを描く。
といっても、同情すべき点として掲げているのではなく
寧ろ身勝手さを強調していたと思う。
独身であるオ刑事に
「あなたは結婚しているのか?子供を育てた経験があるのか?」
と問い詰めるとことなんて、リアルだし恐いと思った。
現実世界でも、第三者的に見てオカシイと思えることでも
子供に関する出来事だったりすると
オカシイと感じるのは子育て経験ないからで
酷い時には独身者の嫉妬だと、逆に詰られて終わったりすることあるじゃん。
それを思い出しちゃったよ。
ましてや映画内での出来事は、それだけで見るなら
同情すべきことだしね。
でさ
私の中にも一種の理想もしくは偏見(?)として
子供に対する親の愛というのはとてつもなく強く
それ故に狭い…というイメージがあるので
この加害者が他人を(ある意味、自分と同じ)不幸に追い込んででも
自分の子供を助けたい!という気持ちになったことは
責められないっちゅーか、さもありなんって気がしてしまう。
してしまうけど勿論
(ある意味)身代わりにされる被害者側は堪ったもんじゃないんだけどね。
だから
被害者側の気持ちを思い、涙まで流すオ刑事に対し
独身者の彼には時分の親心は分からないと決めつける加害者の姿は
ちょっとゾッとするものがあった。
最終的には加害者としての罪悪感とかではなく
あくまでも被害者としての気持ちから結末が付いたのも
皮肉だし、面白味があると思う。
2は「やったね」って感じ?
ここで右京さん@『相棒』みたいに
正義を押し通すってのも良いんだけど
どちらかというとポアロ@『オリエント急行殺人事件』的な
決断を下すところは、やはりスッとする。
ポアロの場合とはちょっと違うか(笑)
もっと能動的と言えるかも。
どーでもいいツッコミとしては
じーさん、体力あり過ぎ!
ってところでせうか(笑)
最後は(最後まで)
復讐を果たしても何をしても
失われた子供は戻ってこないし
母親の喪失感がなあくなることもない―
というのが言葉でなく示されて
良いラストだったと思う。
『モンタージュ』 2012年/韓国
監督&脚本:チョン・グンソプ
出演:オム・ジョンファ(ユン・ハギュン)キム・サンギョン(オ・チョンホ)ソン・ヨンチャン(ハン・チョル)
☆楽天もう…何がなんだか日記もヨロシクです☆

DVD

「韓国が描いた“10”の闇」という特集で今作も取り上げられているらしい

悪魔を見た

この邦題はイマイチだよね。
『悪魔を見た』を連想しちゃうから。
つーか、実際それを目論んで付けたんだろうと思うけど
だいぶ傾向が違う作品なので。
復讐という意味では共通しているけど。
いや、復讐というより
罪を自覚させ、正当な罪の報いを受けさせる
と言った方が合っていると思う。
原題は『モンタージュ』。
所々で犯人のモンタージュが映る上に
終盤でオ刑事@キム・サンギョンが
犯人を前に、そのモンタージュについてポツリ言う
その一言が面白い。
15年前に起きた幼女誘拐殺人事件が時効を迎えるところから始まる。
担当刑事はオ刑事。
前半と後半で組む相棒が異なる。
厳密には後半は他部署に協力を要請される形なんだけどね。
この前半の相棒刑事がマヌケっぽくて良かった(笑)
最初、カセットテープの扱い方はイラッとさせられるんだけど
(このカセットが終盤になって意味を持ってくる)
道路で通りすがりの車に文句を言われ走って追いかけるところは
笑ってしまった。
それがあるので、後半
協力し合った相手がオ刑事が手柄を盗る気かと怒ったり
上司がさんざん罵倒するシーンとの差の激しさに
マジ引いたもの(^^;)
時系列がちょい分かり難かったり
警察よりもヒロインの方が有能に見えてオイオイってなったりしたのは
ボンクラひじゅにのせいでせう。
ま、警察こそがボンクラなのも韓国映画“お約束”(笑)
『悪魔を見た』みたいに猟奇的な事件ではないし
復讐といっても身体的危害を与えるわけでもなく
あくまでもミステリー系。
ちゃんと、どんでん返しになっているし。
感心したのは2点。
1:被害者の心理と加害者の心理は紙一重
2:オ刑事の決断
1は、被害者であるユン・ハギュン@オム・ジョンファの
悲しみ、喪失感、そして憎しみ等をクローズアップするだけでなく
加害者も同じ様に家族に関する苦悩を抱えていることを描く。
といっても、同情すべき点として掲げているのではなく
寧ろ身勝手さを強調していたと思う。
独身であるオ刑事に
「あなたは結婚しているのか?子供を育てた経験があるのか?」
と問い詰めるとことなんて、リアルだし恐いと思った。
現実世界でも、第三者的に見てオカシイと思えることでも
子供に関する出来事だったりすると
オカシイと感じるのは子育て経験ないからで
酷い時には独身者の嫉妬だと、逆に詰られて終わったりすることあるじゃん。
それを思い出しちゃったよ。
ましてや映画内での出来事は、それだけで見るなら
同情すべきことだしね。
でさ
私の中にも一種の理想もしくは偏見(?)として
子供に対する親の愛というのはとてつもなく強く
それ故に狭い…というイメージがあるので
この加害者が他人を(ある意味、自分と同じ)不幸に追い込んででも
自分の子供を助けたい!という気持ちになったことは
責められないっちゅーか、さもありなんって気がしてしまう。
してしまうけど勿論
(ある意味)身代わりにされる被害者側は堪ったもんじゃないんだけどね。
だから
被害者側の気持ちを思い、涙まで流すオ刑事に対し
独身者の彼には時分の親心は分からないと決めつける加害者の姿は
ちょっとゾッとするものがあった。
最終的には加害者としての罪悪感とかではなく
あくまでも被害者としての気持ちから結末が付いたのも
皮肉だし、面白味があると思う。
2は「やったね」って感じ?
ここで右京さん@『相棒』みたいに
正義を押し通すってのも良いんだけど
どちらかというとポアロ@『オリエント急行殺人事件』的な
決断を下すところは、やはりスッとする。
ポアロの場合とはちょっと違うか(笑)
もっと能動的と言えるかも。
どーでもいいツッコミとしては
じーさん、体力あり過ぎ!
ってところでせうか(笑)
最後は(最後まで)
復讐を果たしても何をしても
失われた子供は戻ってこないし
母親の喪失感がなあくなることもない―
というのが言葉でなく示されて
良いラストだったと思う。
『モンタージュ』 2012年/韓国
監督&脚本:チョン・グンソプ
出演:オム・ジョンファ(ユン・ハギュン)キム・サンギョン(オ・チョンホ)ソン・ヨンチャン(ハン・チョル)
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「韓国が描いた“10”の闇」という特集で今作も取り上げられているらしい

悪魔を見た

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