コグロのこと - 2015.03.09 Mon
それは恋の様でした―

nora1410d posted by (C)ひじゅに
土曜日に祖母のいる施設に向かう途中
「道端に猫が死んでる」と父が言うので振り向いた瞬間
「コグだ…」と思いました。
☆★☆
ちなみに、祖母は持病のため熱を出しやすいので
冬と春に数か月ずつ施設で過ごすことにしています。
そろそろ退所の時期なので、そのスケジュールの話し合いに
呼ばれて父と一緒に出掛けたところでした。
☆★☆
ひじゅに家に住み着いている野良猫一家。
餌をやっているので今や外飼いの猫と言って良い状態なのですが
とにかく、その一家に一昨年生まれた子猫達の唯一の生き残りが
コグロ略してコグ。
家の中で飼っていた白黒猫が弱り始めた頃のこと。
子猫は6匹くらい生まれたのですが、次々と死んでしまい
コグと青(ヒマラヤンの様な毛並&青い目)の2匹が残りました。
青は祖母を送ってきてくれた看護師さんが車イスで轢いてしまい
医者に連れて行くも回復せず、帰ってくることはありませんでした。
連れていく前に毛布の上に寝かせていたら
その傍らに付き添って横になっていたのがコグでした。
★
それから少しして
知人が訪ねてきて玄関先で話をしていた時
コグが餌を貰いたくて傍まで飛んできたものの
知らない人がいるのに気付いて慌てて立ち止まるということがありました。
その姿が可愛くて、私の中でコグのイメージとして沁みつきました。
その後、身体が大きくなって少し雰囲気が変わってからも
ずっとずっとそのイメージが重なって
何だかそれ故に捨てられない…みたいな
忘れられない…みたいな
何だか特別な存在になりました。
★
本当言うと、同時期に
何処からともなくやって来たシロが
白黒猫の死を癒してくれたんですけど
ある日突然いなくなってしまいました。

shiro-130717a posted by (C)ひじゅに
その日の朝
祖母が熱を出したと連絡があり、施設に行くため外に出た時に
シロがいない…と気付きました。
青もシロも今回のコグも
祖母に関連して、いなくなったり死んだりしています。
何か因縁あり?
いやいや、単なる偶然でしょう。
でも何となく人情(?)として
猫達の奪われてしまった未来の年月の分を
祖母に注いでやってくれ!
と非科学的なことを思ってしまいます。
☆★☆
そんなこんなで
コグが何より大切な存在になりました。
まあ、心のベースには白黒猫が定住しているんですけど。

b-tebure posted by (C)ひじゅに
それから成長するにつれ
時々、姿を見せないこともあって気を揉みましたし
餌をやる時、特に今の子供達が生まれてからは
コグや他の大人猫達は遠慮して餌を食べなかったりするので
傍まで餌を放ってやったりして気遣ったり
それでもプイと去っていってしまってガッカリしたりしましたし
…何だか恋人に翻弄されるウブな女の子の様な気分でした(笑)
☆★☆
ある日、コグが我が家の南側の庇の上で鳴いていました。
降りられないのかな、と思い
呼びながら西側に歩いてみたら、付いて来ました。
そこからカーポートの屋根に移るように手招きしたら
その通りにしました。
屋根を北端まで行き、家の軒に飛び上がり
さらに北に行って、すぐ下にある物置の屋根に飛び
そこから塀に移って地面に降りる…という風に指図したら
全くその通りにして無事に足元に戻ってきました。
いやいや、単なる偶然で、本人は承知の行動だったんでしょうけど
そうしている間は面白かったです。
★
そんなコグが土曜日の朝はいなくて
それは初めてのことではなかったものの
ソコハカトナク不安を感じ、西庭を見に行ったりしていました。
でも、出かける時間になり…
上記の場面に出くわしたのでした。
「コグだ…」と思ったものの
以前、少し大きさが違うけど似ている黒猫を
2匹見かけたことがあるので
もしかしたら、その子かもしれない…
と、その子達にとっては失礼なことを
それでも願わずにはいられませんでした。
★
今日は月曜日
コグはやはり、いません。
永遠の片思いになってしまいました。

nora-1231e posted by (C)ひじゅに
【追記】
道端の死体は我が家の庭に埋めました。
☆楽天もう…何がなんだか日記もヨロシクです☆

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