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2014-08

アナと雪の女王 - 2014.08.17 Sun

遂に観た(笑)

いつか観たいとは思っていたものの
噂が色々入ってきたので、ちょっと重い感じがして躊躇っていた。

最近のディズニーの傾向として
以前の、男性に選ばれて男性の庇護下で幸福を掴む受け身の女性像を
覆すというテーマである…とか

エルサの持つ不思議な力は
いわゆる悪役の魔女の様に“治すべき病”としてではなく
生まれ持った個性(もっと極端に捉えるなら障害とされているもの)を
本人も社会も肯定的に受け入れるべきという提唱である…とか

元々はエルサを悪役とした物語にする予定だったが
出来上がった曲(特に『Let It Go』)が素晴らし過ぎて
それを生かすため設定を変更した…とか

そのためか
確かに音楽は素晴らしくミュージカルとして良い作品になっているが
お話的にはちょっと弱い…とか。


で、実際観てみたら
なるほど全て当て嵌まる(笑)

最後のものを除いて全て意義あるものだし
それだけに多くの人がここを論じているだろうと思われるので
最後の物語の部分についての感想を書くことにします。


え~っとね―


確かに物語が弱いっちゃ弱い。

もうちょっと捻りがあっても良かったんじゃないかなあ…
とか
もうちょっとエピソードが多くても良かったんじゃないかなあ…
とか
悪役が正体を現すところは、ドンデン返しというよりも
ちょっと無理クリ感あった様な気がするなあ…
とか
エルサをもっと深く描いてほしかったなあ…
とか
まあ色々。

それでも、やはり面白かった。


オラフの存在は大きいよね。
ストレートな物語に膨らみを持たせてくれている。

彼自身は色々機転を利かせてアナ達を助けてくれてるのに
アナ達はそれほど彼に積極的に関わってはいない印象で
観ている時はちょっと気になったりもしたけど
観終わってから
そのすれ違いというか温度差みたいなものが
エルサの一つの変奏曲になっているのだと思った。

冬に閉ざされた世界で夏を夢見るオラフ
でも、夏になったら溶けて死んででしまうのは明らかなオラフは
エルサの心情と立ち場をシンプルに表現している。

そして、冬と夏の共存を歌ってもいて
ここで既に結末が暗示されている。


アナが自分を救ってくれる「真実の愛」を見出すのに
ハンス→クリストフ→エルサと三段階を経る
という展開も面白かったけど>これはまんまテーマが出ている

比較する存在もなく、ただ一途にアナを愛していた
オラフの存在も大きかった。

これはエルサ自身も表しているし
自分の命よりも姉を救う方に動いたアナとも重なっている。


ということで
出逢ったばかりのハンスと婚約しようとしたアナが
自己犠牲の愛を知るまでの物語にもなっている。

だから、彼女の氷を溶かしたのは
エルサの愛でもあるけれど
アナ自身の愛でもあると思う。

エルサもまた、その時に愛を知って
それで世界を夏に戻すことができ
自分の力をコントロールする術を掴んだのだから。


コレを言うと元も子もないんだけども
両親@王様と王妃様の子育てがちょいと間違っていた
…という物語とも言えるのかしらん?(酷

まあ、愛情はあるし、本当に子供達のことを思っていたのは
部屋に幽閉されたエルサを何度も訪ねていた様子等から分かるけど
選んだ方法がズレてたってことだよね。

エルサだけでなくアナも孤独な子供時代をおくることとなり
愛情に飢えた女の子に成長して
そのためにハンスの偽りの愛を信じてしまったのだし。

アナはエルサの力を怖がるどころか楽しんでいたし
その力込みで姉を愛していた。
エルサもアナのおかげで、あの時点では自分の力に
コンプレックスどころか自尊心を抱くことができていたと思う。

エルサに手袋を渡したのが父である王様
…というところに、そこが象徴されているのかも?


髪も肌も白く冷たい美しさを持つエルサに対し
暖色系の髪にソバカスが目立つ肌で顔も仕草も愛嬌あるアナ
という対比も面白い。

性格も立場も対比的な2人だけれど
「愛」を知らず「愛」に飢えている
…という共通点があるところに
テーマが浮き彫りになっていて興味深かった。


CGが素晴らしかったのは言うまでもない。

動画サイトで『Let It Go』のシーンを初めて観た時は
氷と氷模様のエルサのマントのリアル感と美しさに目を奪われたし
DVDで観た今回は、とにかく雪が凄いと思った。



ところで
ハンスとクリストフって
ハンス・クリスチャン・アンデルセンから取ったわけ?

原案『雪の女王』は未読だけど
アニメ(ソ連)は子供の時に観たことがある
動きが柔らかで綺麗だった記憶。

王子様とお姫様のラブストーリーではなかったし
女の子が行動する物語だったので
『アナ雪』はそこのところを、さらに広げたというわけだね。

また、そのアニメについて検索してみたら
主人公の女の子と悪役の雪の女王は
正反対な行動を見せる2人が実は同じ動機のもとに行動していた
という解釈もあるそうで
ここも、エルサとアナが同じ王女であるという設定に生かされていると思う。


『Frozen』 2013年 / アメリカ
原案:ハンス・クリスチャン・アンデルセン『雪の女王』
製作:ピーター・デル・ヴェッチョ、ジョン・ラセター
監督:クリス・バック、ジェニファー・リー
脚本:ジェニファー・リー、シェーン・モス
音楽:クリストフ・ベック
歌曲:ロバート・ロペス、クリスティン・アンダーソン=ロペス





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