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2011-12

玉音>『カーネーション』第75話 - 2011.12.28 Wed

シネマハスラー 2011年ランキングで
『その街のこども 劇場版』が第2位に輝いた。
(あ、勿論これは宇多丸さん個人の選考だけどさ)

でも、やっぱ
本物ってことだと思うぞ>渡辺あや

…ひじゅにですがなにか?



「さあ、お昼にしようけ」



予告で闇市を歩く派手な洋服の女性(パンパンちゅー人達ですね)が映り
一瞬、奈津ではないかと思ってしまった(^^;)

街に焼夷弾が降り注ぐ様をボンヤリ眺める奈津と昨日登場した正体不明の男。

「燃やされて困るもんやら一つもないよってな」
男の言葉に無言のまま涙を流す奈津は、やはり全てを失ってしまったのだろうな。
守るべき最後の一人だった母親をも。

男に肩を抱かれ身体が少し斜めになる奈津。

以前のプライドの高い彼女だったら真っ直ぐな姿勢を保っただろう。
自暴自棄になっていたり媚びる気持ちがあったら男の肩にもたれかかったかも。
少し斜めってことは、涙も含めて、ほんの少し男に心を許したからなんだろうか?
全てをなくした者同士として?

甘い見方かな?
絶望でしかなかったのかもしれないのに…


2人が眺める焼夷弾は美しい花火の様にも飛び交う蛍の光の様にも見える。
でも、その下には逃げ惑う人々がいるのだと…
無感動な2人の様子は、そうなってしまうだけの経験をしてきたのだろうと…
想像させる。

しょーもない抱擁シーンを盛り上げる>結果的には盛り下げたけど
書割に過ぎなかった某きらりの空襲シーンを思い出してしまった。
今更、比較しても何の意味もないな(笑)




過酷な毎日に何も考えられなくなっていた糸子は
勝さんの死の知らせに感情を失ってしまう。

泰蔵さんも亡くなり
神戸の家と工場も焼失。

それでも涙を流せない>八重子さんの嘆きぶりとの対比
その方が楽だとさえ思う。
本当は逆で、楽だから麻痺させてしまうんだろうな。
人間の脳というのは不思議な作用で自分を守ろうとする。


そんな糸子の手に子供達が花びらを乗せる。

赤い花びらが表しているのは
血?
炎?
熱い感情?
生き生きとしていた昔の思い出?

この花びらが糸子の心を解きほぐすきっかけになったのは確か。
子供達に向けて、ほんの少し口の端を上げてみせる。

そして、だんじりが糸子の心を通り過ぎる。
善作父さんと泰蔵さんと、勘助君の姿までが映って、泣けてしまった。

いや、実をいうと、木岡さんが「もうウンザリや」と言っていた時点で
既に泣けて仕方なかったのだけど。
葬式行列の時は、木之元さんの表情で>笑わせどころだったのかもしれないけど
泣けてしまった。
前方から来た他所の人の葬列とすれ違うところは
こういうことが全く“日常”となってしまっていたことを
改めて感じて泣けた。

回想は勝さんの出征シーンに至り
無感覚になった糸子の心を夫の死に戻し
辿り着いた所が、だんじりの倉庫
…というのが上手い流れだなと思った。

心と身体がやっと一緒になった糸子が感情を爆発させる。
ここはもう、
「いよっ、オノマチ!」
って感じだったよね>勝さんが歌舞伎座で叫んだ様に。


ここで終わりにならないのが『カーネーション』の凄いところ。

これまた“日常”になっている空襲がまた来て
店より安心だと思っていた家族の疎開場所が爆撃され
もしかして今迄観たことのある色んなドラマの空襲シーンの中でも
1~2位を争う恐怖感を味わった後で
一人外に出た糸子が空に向かって叫ぶ。

「ウチは死なへんで」
やっぱ、スカーレット・オハラの様。


ここで終わりにしないのも『カーネーション』の凄いところ。

上記した奈津のシーンを挟み
いよいよ終戦。

玉音放送に皆が肩震わせて泣く…という定番の描写は避け
寧ろ何を言っているのか分からず困惑する…というのが新鮮でもありリアルにも感じる。

負けたとショックを受ける木岡さん>今日は大活躍
ゾロゾロと外に出ていく皆
糸子だけ家の中に残り
雑音だけになっているラジオを消し
食事の支度を始める。

これで終わるのが凄い。

女性ならではの反応って気がするし。

何があっても、どんな状況であっても、
生きなければならない…というのが表れていたし。

生きる=食べる、っちゅーことで
「食べてへんし寝てへんし」
という少し前の糸子の台詞にも通じるし。



ところで、
消火訓練で澤田さんがよろけていたね。
貧血で倒れた人に厳しい言葉をかけた彼女が今日は自分が…
というところが重いよね。





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