言えない秘密 - 2011.09.25 Sun
ジェイ・チョウ(周杰倫)初監督作品。
脚本も音楽も担当。
勿論、主演も。
不思議な少女とのラブストーリー。
前半はジェイ扮するシャンルン視点で描かれるフンワリとした初恋物語で
その所々に仕掛けられた謎が、後半になって
少女@シャオユーの側から次々と解明される。
韓国映画によくある構成だな。
ラストはまたシャンルン視点に戻り、一つの解決を示す。
音楽学校の生徒という設定が彼に合っていて良い。
ピアノ・バトル等、ピアノを演奏するシーンが多くて楽しい。
↓以下、ネタバレだらけ(笑)↓
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
シャオユーが他の人達には見えない、というのは
序盤、シャンルンが名前を尋ねるシーンで分かってしまうので
どうなのかな…と、その時は感じたけど
心配無用で、なかなか捻りが利いた物語になっている。
シャオユーがシャンルンにしか見えない…という描写が続いたかと思うと
クラスメートのチンイーと言葉を交わすシーンや
用務員さんがシャオユーを見たと話すシーンが出てくる。
その双方では逆にシャンルンは彼女を見ていない。
この“特定の人にしか見えない”という特質から、
シャオユーはゴーストなのだと解釈していた。
でも、その時によって見える人が変わるのだとしたら、それだけでは説明できない。
そしたら、彼女は過去からのタイム・トラベラーだと判明する。
ここのところも、一つの捻りかなと思う。
“謎”は多分、シャオユーが呟いていた(楽譜に書かれていた)
「最初に出逢った人が運命を決める」とかいう言葉や
シャオユーが予め歩数を数えておいて目を閉じて教室まで歩く姿から
過去からやって来た時に最初に目に入った人のみが、こちらの姿を見ることができる…
というルールがあるのだと解釈すれば納得がいく。
何故?何故?という気もするけど(笑)
タイム・トラベル物って作品によって色々なルールがあるから、これはこれで良し>ぉ
シャオユーの時代は1979年>ジェイの誕生した年だ
シャンルンの時代は1999年。
“現代”もリアル世界よりは過去なので、ちょっとレトロな雰囲気がある。
風景も建物も美しい。
シャンルンがシャオユーを自転車の後ろに乗せて
長くカーブした木の橋(?)を渡るところは
実に素敵だった>うっとり
それにしても、シャオユーが可哀想過ぎ。
そりゃあ、未来に何度も行っただの
未来人(シャオユーの時代にはまだシャオルンは生まれていない)と恋に堕ちただの
思春期の女の子が言い出したら「妄想」と思うのは仕方ないかもしれないけど…
精神病だと思うなら、まずは専門医に診てもらうよう取り計らえば良いのに
完全にオカシイと決め付けて最初から厳重な監視体勢に入るとは…
しかも周囲にバレバレだし…
知った男子がからかう(ていうか、完全にイジメ)のも野放しだし…
たった一人の家族である母親も娘を庇うでもなく、ただ家に閉じ込め薬を飲ませるだけ…
彼女が本当に病気だったとしても、あれでは追い詰められるばかりで悪化の一途だろう。
アンソニー・ウォン扮するシャンルンの父親にして教師は
“現代”での父親としての姿は、お茶目でカワイイ。
それだけに“過去”におけるシャオユーへの対処が不味過ぎるのがナンダカナ…
若気の至りってことなのかしら?
あの苦い経験により人間的に成長したってことなのかしら?
でもって、彼が息子を失う結果になってしまったのは
もしかして“報い”なのかしら?
卒業式のシーンで、シャンルンが一旦会場に戻るも
チンイーに借りたブレスレットを返すだけで、すぐまた引き返したのが良かったな。
シャオユーが姿を消してから、
表面上はチンイーに乗り換えちゃったみたいに見えたから>ぉ
ここで本当の気持ちをハッキリ示したってことだよね?
悲劇的なラストを想像していたので、意外なハッピーエンドにホッとした。
最後の一音を弾いたのか弾く前に死んでしまったのか、
際どいところでストップモーションになるけれど…
その時点でシャオユーも既に死んでしまっていたし
死後の世界で再会した…という解釈もできるかもしれないけど…
でも、それなら
シャンルンを見たシャオユーが喜ぶどころか知らない人に向けるような表情だったのが
説明できないと思う。
あれは多分、シャオユーが時を超える以前、シャンルンに出逢う以前の時間に
シャンルンが飛んだからだと思う。
ラストの卒業写真がイマイチ分かり難かったのだけど
あそこに写っていたのはシャオユーとシャンルンだよね?
シャンルンは過去に行くことに成功し
シャオユーと新たな未来を生きることになった、ってことだよね?
20年の開きしかないので、
年を取った2人と若い2人が同時に存在していそうで混乱しそうになるけど
歴史は変わってしまい、若いシャンルンはもう生まれないのかもしれない。
シャオユーに悲劇は最初から起きず
シャオユーの母親は娘の死を信じようとしないまま“妄想”に生きることもなく
シャンルンの父親は過去を背負って生きることもなく
恐らくシャンルンではない別の息子に恵まれ
シャオユー&シャンルンが2人して幸せに長生きする世界になったのだと思う。
とても良い雰囲気の作品だった。
やるじゃん、ジェイ・チョウ!って感じ(^^)
『不能的・秘密』 2007年/台湾
監督:ジェイ・チョウ
出演:ジェイ・チョウ(シャンルン)、グイ・ルンメイ(シャオユー)
アンソニー・ウォン(シャンルンの父)、アリス・ツォン(チンイー)
☆楽天もう…何がなんだか日記もヨロシクです☆

☆ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります☆

やっくんち
脚本も音楽も担当。
勿論、主演も。
不思議な少女とのラブストーリー。
前半はジェイ扮するシャンルン視点で描かれるフンワリとした初恋物語で
その所々に仕掛けられた謎が、後半になって
少女@シャオユーの側から次々と解明される。
韓国映画によくある構成だな。
ラストはまたシャンルン視点に戻り、一つの解決を示す。
音楽学校の生徒という設定が彼に合っていて良い。
ピアノ・バトル等、ピアノを演奏するシーンが多くて楽しい。
↓以下、ネタバレだらけ(笑)↓
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
シャオユーが他の人達には見えない、というのは
序盤、シャンルンが名前を尋ねるシーンで分かってしまうので
どうなのかな…と、その時は感じたけど
心配無用で、なかなか捻りが利いた物語になっている。
シャオユーがシャンルンにしか見えない…という描写が続いたかと思うと
クラスメートのチンイーと言葉を交わすシーンや
用務員さんがシャオユーを見たと話すシーンが出てくる。
その双方では逆にシャンルンは彼女を見ていない。
この“特定の人にしか見えない”という特質から、
シャオユーはゴーストなのだと解釈していた。
でも、その時によって見える人が変わるのだとしたら、それだけでは説明できない。
そしたら、彼女は過去からのタイム・トラベラーだと判明する。
ここのところも、一つの捻りかなと思う。
“謎”は多分、シャオユーが呟いていた(楽譜に書かれていた)
「最初に出逢った人が運命を決める」とかいう言葉や
シャオユーが予め歩数を数えておいて目を閉じて教室まで歩く姿から
過去からやって来た時に最初に目に入った人のみが、こちらの姿を見ることができる…
というルールがあるのだと解釈すれば納得がいく。
何故?何故?という気もするけど(笑)
タイム・トラベル物って作品によって色々なルールがあるから、これはこれで良し>ぉ
シャオユーの時代は1979年>ジェイの誕生した年だ
シャンルンの時代は1999年。
“現代”もリアル世界よりは過去なので、ちょっとレトロな雰囲気がある。
風景も建物も美しい。
シャンルンがシャオユーを自転車の後ろに乗せて
長くカーブした木の橋(?)を渡るところは
実に素敵だった>うっとり
それにしても、シャオユーが可哀想過ぎ。
そりゃあ、未来に何度も行っただの
未来人(シャオユーの時代にはまだシャオルンは生まれていない)と恋に堕ちただの
思春期の女の子が言い出したら「妄想」と思うのは仕方ないかもしれないけど…
精神病だと思うなら、まずは専門医に診てもらうよう取り計らえば良いのに
完全にオカシイと決め付けて最初から厳重な監視体勢に入るとは…
しかも周囲にバレバレだし…
知った男子がからかう(ていうか、完全にイジメ)のも野放しだし…
たった一人の家族である母親も娘を庇うでもなく、ただ家に閉じ込め薬を飲ませるだけ…
彼女が本当に病気だったとしても、あれでは追い詰められるばかりで悪化の一途だろう。
アンソニー・ウォン扮するシャンルンの父親にして教師は
“現代”での父親としての姿は、お茶目でカワイイ。
それだけに“過去”におけるシャオユーへの対処が不味過ぎるのがナンダカナ…
若気の至りってことなのかしら?
あの苦い経験により人間的に成長したってことなのかしら?
でもって、彼が息子を失う結果になってしまったのは
もしかして“報い”なのかしら?
卒業式のシーンで、シャンルンが一旦会場に戻るも
チンイーに借りたブレスレットを返すだけで、すぐまた引き返したのが良かったな。
シャオユーが姿を消してから、
表面上はチンイーに乗り換えちゃったみたいに見えたから>ぉ
ここで本当の気持ちをハッキリ示したってことだよね?
悲劇的なラストを想像していたので、意外なハッピーエンドにホッとした。
最後の一音を弾いたのか弾く前に死んでしまったのか、
際どいところでストップモーションになるけれど…
その時点でシャオユーも既に死んでしまっていたし
死後の世界で再会した…という解釈もできるかもしれないけど…
でも、それなら
シャンルンを見たシャオユーが喜ぶどころか知らない人に向けるような表情だったのが
説明できないと思う。
あれは多分、シャオユーが時を超える以前、シャンルンに出逢う以前の時間に
シャンルンが飛んだからだと思う。
ラストの卒業写真がイマイチ分かり難かったのだけど
あそこに写っていたのはシャオユーとシャンルンだよね?
シャンルンは過去に行くことに成功し
シャオユーと新たな未来を生きることになった、ってことだよね?
20年の開きしかないので、
年を取った2人と若い2人が同時に存在していそうで混乱しそうになるけど
歴史は変わってしまい、若いシャンルンはもう生まれないのかもしれない。
シャオユーに悲劇は最初から起きず
シャオユーの母親は娘の死を信じようとしないまま“妄想”に生きることもなく
シャンルンの父親は過去を背負って生きることもなく
恐らくシャンルンではない別の息子に恵まれ
シャオユー&シャンルンが2人して幸せに長生きする世界になったのだと思う。
とても良い雰囲気の作品だった。
やるじゃん、ジェイ・チョウ!って感じ(^^)
『不能的・秘密』 2007年/台湾
監督:ジェイ・チョウ
出演:ジェイ・チョウ(シャンルン)、グイ・ルンメイ(シャオユー)
アンソニー・ウォン(シャンルンの父)、アリス・ツォン(チンイー)
☆楽天もう…何がなんだか日記もヨロシクです☆

☆ドラマ&映画感想は「REVIEWの部屋」に色々置いてあります☆

やっくんち
![]() 【送料無料】言えない秘密 |
![]() ■O.S.Tサントラ■不能説的秘密~言えない秘密サウンドトラック(CD) |
![]() 即発送!■送料無料■初回限定盤■ジェイ・チョウ CD+DVD【The Era/跨時代】11/1/12発売 |
スポンサーサイト