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2023-05

映画『ばるぼら』 - 2022.11.03 Thu

​​​​​​​​​​​​​手塚治虫の「問題作」を息子さんの手塚眞さんが映画化。
しかも撮影はウォン・カーワイ監督作品でお馴染みのクリストファー・ドイル
…これは結構、期待できるんじゃないかと思えた。

二階堂ふみは、ヘアスタイルが原作に似せようとするあまり
ちょっと不自然な感じになっちゃってるものの
全体的には上手くイメージに合わせていると感じたし

稲垣吾郎は、イメージ通りではないものの
彼が元々持ち合わせている、冷めてるというか浮世離れした雰囲気が
世界観にハマっているんじゃないか、という気がしたし

不安よりも期待の方がやや大きい気持ちで臨んだのだが―
確かに雰囲気は悪くないかな、とも思ったのだが―

う~ん

あんまりおもしろくなかっ…(略)


​☆★☆★☆★☆ネタバレあり★☆★☆★☆★​


まず冒頭、これは原作通りなのだが

原作では、「ああ、これから”世界”が始まる」という
ワクワク感とか、新鮮さとか、少しばかりの恐怖感とか…
まあ、ゾクゾクする気持ちだった。
ポジティブな意味で。

映画は…何ちゅーか…
狭い世界を古臭い感覚で描いている
…という印象を受けた>スミマセンスミマセン

​昭和か!?​
とツッコミを入れた後で

いや、原作はまさしく昭和の作品なのだから
映画も昭和を舞台にして、ワザとレトロな雰囲気を出しているのだろう―

ちょっと俗っぽいのも
手塚作品は結構そうした人間の綺麗とは言えない面を描くのが上手いから
ワザとそうした雰囲気を醸し出しているのだろう―

と、意識しながら観ていった。

でも、後の方で、ノートPCで原稿を書くシーン等があったので
舞台は現代なのかな?
と、ちょっと混乱(笑)


所々でジャズが流れるのだが
昭和の話だったら、ここはカッコイイと感じるべきところ。
意識高い系というか。

現代だったら、カッコ付け過ぎで、却ってダサい気がする>スマソ

ただ、俗っぽいといっても
やたらとあるヌードやラブシーンには下品さも、猥雑さはない。
そこが、この映画の良いところだと思う。


とはいえ、あのマネキンのシーンはイマイチだったな。
本来なら、それこそ「官能的」なシーンになったかもしれないのに
変に動かすから、却って陳腐な印象になってしまった。
残念。

そんな風に、原作のエピソードを散りばめてはいるものの
纏まりがなく、登場人物達の心情が浮き上がってこなかった様な…


個人的にムネーモシュネー(渡辺えり)が良い感じだった。
あんなちょこっとしか登場しないなんて勿体ない。


まあ、ここらへんから映画は原作から大きく乖離していく。

当時の流行だったのか、原作はオカルト・モードになって行く。
映画は現実に留まる。

原作の幻想的な部分、現実を超越した内容を
映画は幻想的に描くふりをして現実のラインは崩さない。

良い風に解釈するなら
映画は、表面的にはファンタジーの衣を纏わせて観客を惹きつけ
実際には、あくまでも現実の世界で
ひとりの作家の宿命というか​業​を描きたかったのかも?

ばるぼらは真のミューズなどではなく、唯の人間で
前半に描かれた様に異常な性欲を持つ美倉が
肉体的欲望だけでなく作家としても
ばるぼらに対し異常な執着心を抱き、自らの身も心も極限に追い込んだ挙句
ただ一心不乱に作品を書き続けるという狂気に近い作家の業を。

だから
「お腹空いた」
という、ばるぼらの最後の言葉は
彼女が唯の人間に過ぎないということを強調しているのかもね。


でも、それが凄く鮮やかに浮かび上がってくるかというと
それほどでもない気がする>スマソ

そのため、ムネーモシュネーも、何よりも結婚式シーンも
ギャグみたいになっちゃっているし(笑)
残念。



2020年/日本、ドイツ、イギリス
原作:手塚治虫
監督/編集:手塚眞
脚本:黒沢久子
製作:古賀俊輔、姫田伸也、アダム・トレル
美術統括:磯見俊裕
美術:露木恵美子
音楽:橋本一子
撮影:クリストファー・ドイル、蔡高比
出演:稲垣吾郎(美倉洋介)二階堂ふみ(ばるぼら)
渡辺えり(ムネーモシュネー)
受賞歴:
ファンタ・フェスティバル最優秀作品賞(イタリア)
LUSCAファンタスティック映画祭監督賞(プエルトリコ)
第75回毎日映画コンクール美術賞(磯見俊裕、露木恵美子)



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ソロモンの偽証(映画) - 2021.12.02 Thu

​​​​​​原作は宮部みゆきの小説。
映画・ドラマ・韓国ドラマ…とあるみたいだけど、今回は映画を観た。

『前編・事件』
『後編・裁判』
…と、二作に分かれている。


☆★☆★☆★☆★☆★ネタバレあり★☆★☆★☆★☆★☆


ある雪の朝、城東第三中学校の裏庭で、藤野涼子と野田健一は死体を発見する。
それはクラスメートの柏木卓也だった。
自殺か他殺か…
涼子達に他校の生徒神原和彦が加わって、生徒達による裁判が開かれ―


なかなか味わいのある作品。
ツッコミどころというか、ちょっと疑問に思うことはあったけどね。

まず、主人公の藤野涼子が優等生タイプなのが良い。
と言っても、変に上目線だったり、皆から少し逸れた位置にいたりするのではなく
あくまでも王道というか、ニュートラルな感じ。
イジメを見逃さない優しさもあれば、イジメを止めに入れない弱さも持ち合わせている
ある意味、どこにでもいる様な子だというところが。

だから、彼女を中心に、他の生徒達は色んな方向に尖った個性の持ち主。
教師や他の大人達もそう。
そうして枝葉が伸びて絡んで世界を成している。


優秀さとか、理知的な方向に尖っていたのは井上康夫
却ってマンガチックなキャラになっているけど>まあ全員がそう言えるけど
私的には一番好感持てたキャラ(笑)

優しさの方向に伸びていたのが浅井松子だったのかな。
イジメから友人を救おうとしたり…それで結局、自分も酷い目に遭ったり
卑屈になるのではなく音楽や食べることを、つまりは人生を楽しむ様にして
明るさと強さを保っていた。
涼子ができないことを自然にしていた。

涼子が裁判をすることを思い付き、それに向かって行動できたのは
松子の死がきっかけと言えるし
裁判を行ったことで皆が達した心境や決意は、松子が既にしていたことに近い。
突き詰めれば、涼子や皆が松子の域に達するための物語と言えるかも?

そういう意味では、三宅樹里が裁判で松子を悪者にしようとしたのが象徴的。

松子が可哀想でならなかったのだけど、物語の必然でもあったということだな。
それでもやっぱり可哀想でならないけどね。


松子役の富田望生さん、凄く見覚えがある…と思ったら
朝ドラ『なつぞら』でヒロインの友達@良子を演じた人だ。
あのドラマでも容姿を弄られていたけど
今作でも容姿ゆえに余計に軽んじられていて
こーいうルッキズムを当たり前のこととして描くのはもうやめようよ!と思う。
まあ、かく言う私もイケメン好きなのは否めないのだが>ぉ

朝ドラ繋がりで言うと、涼子役の藤野涼子さんも
朝ドラ『ひよっ子』でヒロイン友達@豊子を演じていた人。
あちらも良い感じだった。


映画に戻ると>ぉ

真相に向けて緊張感を持って話がどんどん進んで行く…ってのを期待したけど
それほどでもなかった>スマソ

まあ、所々で頭を下げて謝罪したり感謝したりするところは好きだけど。

色んな出来事が錯綜して…ってのは、確かにそうなんだけど
肝心の柏木卓也の死とは関係のない事件があちこちで起きていたわけで…
否定するわけでは決してないんだけど
全てが何かしらで真相と絡みあっていて、知れば知るほど複雑化していく…って方が
好みではあったな>単なる好みですが

各人の家庭環境が描かれたのは良かったけど、ただ描かれただけって感じで
その影響の程をもっと色濃く見せてほしかったと思う。

樹理の母親の天然な毒っぷりは良かったけどね。


最後の最後の証言は、一歩間違えば拍子抜けで終わっていたと思う。
いや、あれでも拍子抜けにしか感じられない観客もいたんじゃないかなあ…
私的にはギリギリ納得できたし、そこが物語全体の肝なんだとも思うけれども
逆に、肝にしましょう!的な意図というか、それありき!の物語でした的な
自然な物語にならず作為が目立ってしまった気がしなくもなくも…


うがった見方をすると―

学校、雪、転落死、自殺かそれとも…と来ると
『トーマの心臓』(萩尾望都)を思い出させるんだけど
もしかして、本当にあれがモチーフになっているのか?
という疑惑が湧く。

『トーマ』は少女マンガとは思えない様な
まさに聖書に出てくる神と悪魔の論争がテーマになっていて
全体的に繊細で美しい物語だった。
だからトーマは、愛する人に自分の命を捧げた。

『ソロモン』は>聖書中の人物の名前をタイトルにしているのも鍵?
正反対に、利己的な人物ばかりが登場する。
だから柏木は、勝手に人を試し、その結果に落胆し、利己的に死んだ。

裁判は伝説となり、この学校からイジメはなくなったと締めていて
一見、綺麗な終わり方の様ではあるけど
素直に感動できなかったな>スマソ

それでも全体的には面白かった。


★☆★☆★☆★☆★☆☆★☆★☆★☆★☆★

原作:宮部みゆき
監督:成島出
脚本:真辺克彦
音楽:安川午朗
主題歌:U2『With or Without You』
エンディングテーマ(前編):『ADAGIO PER ARCHI E ORGANO IN SOL MINORE』
出演:藤野涼子(藤野涼子)板垣瑞生(神原和彦)
石井杏奈(三宅樹理)清水尋也(大出俊次)富田望生(浅井松子)
前田航基(野田健一)望月歩(柏木卓也)西村成忠(井上康夫)
小日向文世(校長)松重豊(北尾)黒木華(森内)尾野真千子(神原涼子)



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​​​​​​

暗黒女子 - 2020.12.29 Tue

​​​​​​​​​​​​​​​​つまらなくはなかったんだけど…
ツッコミどころ満載というか…

でも、清水富美加は良かった。


☆★☆★☆★☆★☆★ネタバレあり★☆★☆★☆★☆★☆


​「思春期特有の思い込みの激しさったら」​by小百合


ミッション系お嬢様学校を舞台に
「太陽」と呼ばれるほどの美とカリスマ性溢れる女生徒
白石いつみの死をテーマに
文学サークルのメンバーがそれぞれ小説を書き朗読する。
いつみは自殺なのか他殺なのか…その真相は小説の中に?

…という様なお話。

「太陽」のいつみに対し「月」と呼ばれる、彼女の親友@小百合を司会者に
貧乏で密かにバイトをしている美礼。
お菓子作りが趣味のあかね。
ブルガリアからの留学生ディアナ
作家デビューした志夜
の四人がサロンに呼ばれ、まずは闇鍋を楽しむ。

…ってさ
「ごきげんよう」なんちゅーてるセレブなお嬢様が​闇鍋!?​​

まあ、後の展開に関わってくるからだろうけど
別にシチューか何かでも話は通じるし
おどろおどろしく描き過ぎで、ある意味ネタバレ(笑)


皆の小説が、それぞれ別の人物を犯人として示唆しているところが
最初は面白く感じたんだけど
最後はオカルト話になっていて、ちょっと不自然(^^;)

そもそも全て​作り話​だから…というのを強調してるのかな?
あまり効果的には思えないんだけど…
寧ろ、どれが本当なんだろうと観客を惑わせる方が楽しいんじゃ…


最後は、小百合によって、いつみ自身が書いたという小説が読まれ
真相が語られる。
それぞれが書いたものに出て来た、ちょっとした場面が
実はこうだったんだ…と種明かしするかの様に所々に登場する。
本来なら、ここは、ミステリーの醍醐味になるんだろうけど
逆にアザトイ印象>スマソ

それに、いつみの死のトリックが謎過ぎる(笑)
それとも、これは、映画だからハッキリした映像で示されたので
矛盾が目についちゃうだけで
原作では、いわゆる叙述トリックってヤツだったのかな?
原作は読んでないので知らんけど>ぉ


小百合が読んだものも、語ったことも
全てが作り話で、真相は闇の中…というのなら面白かったかも?
でも、あのラストシーンからすると“まんま”なんだろうなあ…


それと…
これは言ったら失礼だとは思うんだけれども…
幾ら言葉で説明しても、いつみに皆を魅了する様な
美もカリスマ性も感じられないのが困りもの>スマソ

玉城ティナが登場した時点で完敗じゃん(酷)

マンガに出て来る様な、浮世離れした絶世の美女なら
実は教師と関係を持っていた…という裏の顔が暴かれたら
それこそ驚愕するかもしれないけど
映画のいつみは、寧ろその方が合ってるというか…

つーか
教師と生徒の恋愛がご法度なら
千葉雄大の様な若いイケメンを採用するんじゃないって話で>ぇ
いつみの父親も、あれほど強固に反対するなら
留学の引率は危険性のない人選をしろよって感じで>ぉ

いつみの本当の顔は、こんなものではなく
狡猾で冷酷な悪女ってことなんだけど
そこも、あまりしっくり来なかったな。

そんなに頭良さそうにも見えなかったし>こらこら
皆の弱みを握るにしても>それを簡単に突き止められるのは凄いけど(笑)
ただ自分に侍らせておくだけでは、ああして裏切られるのも当たり前な気が…
簡単に写真に撮られちゃうのも自分が緩いからで…
​自業自得​でしょって感じで。

で、最後は、先生と駆け落ちして庶民的な生活に幸福を見出すわけで
小百合は彼女が堕落したとショックを受けたけど
いやいや「太陽」も悪女も周囲が作り上げた​幻影​
きっと、いつみは元々そんな平凡な女なんだよ…と思う。

だからこそのキャスティング?
それでもやはり、最初は幻影が幻影出ない様に見せるべきじゃ…


それにしても清水富美加は良かったな。

ルックス的には、いつみよりさらに地味で庶民的なんだけど
一応、彼女は「月」なわけだし
お嬢様言葉は一番板に付いていたな。

もっとも、志夜が悪態をついたり、美礼が性的なバイトをしていたりと
お嬢様という存在自体が嘘っぱちってことなのかもね。

清水富美加は皆とは逆に
中身がセレブで上品でいかがわしくて悪女で…と
本当の​お嬢様​を体現していた…と言えるかな?



『暗黒女子』2017年/日本
原作:秋吉理香子
監督:耶雲哉治
脚本:岡田麿里
音楽:山下宏明
主題歌 : Charisma.com『#hashdark』
出演:清水富美加(澄川小百合)
飯豊まりえ(白石いつみ)清野菜名(高岡志夜)平祐奈(二谷美礼)
玉城ティナ(ディアナ・デチェヴァ)小島梨里杏(小南あかね)
升毅(いつみの父親・学院経営者)千葉雄大(北条先生)



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原作
​​​​​​​​​​​​​​​​​

MW-ムウ- - 2020.10.03 Sat

​​​​​​​​​​​​​​​​​以前、宇多丸さんが玉木宏さんのことを
​​「手塚顔だ」​​と言っていたので
それを確認したくて観た(笑)

その割には今頃…だけどね。


☆★☆★☆ネタバレあり★☆★☆★


冒頭で、沖之真船島での出来事が描かれる。
そこから全てが始まるわけだから、そこでの残虐な様子を先に持ってくるのは
観客に印象付けるという意味で良いのかな…と思って観ていたんだけど
主人公@結城&賀来である子供達の描かれ方が違う…違い過ぎる。

ここで既に嫌な予感がした(笑)

次いで、タイを舞台にした誘拐事件。
それなりに面白くは観たのだけど
よくある展開だったし、スピード感とか迫力はというと…う~ん…という感じ。

​つーか、これって『MW-ムウ-』なの?​


石橋凌さん主演の熱血刑事ドラマ2時間SP
ってのなら納得するけど>ぉ


キャッチコピーは
「世界を変えるのは、破壊か、祈りか」

う~ん…そんなに「祈り」は強調されていなかった気がするのだけど…

賀来が神父だというだけで。
しかも、その設定にあまり必然性はない様な>スマソ


原作では主人公の結城と賀来は同性愛の関係にあるけれど
それが、この映画ではまるっと省略されている。
演じる2人は演じる気満々だったのに
スポンサーが反対してダメになったとか何とか…

まあ、ここは事前に聞いていたので、そこは割り切って観たのだけどね。
でも、それにより2人の関係が弱まって
色んな設定に必然性がなくなっているのは事実。

恋愛感情が絡むからこそ
離れるに離れられない…という理屈を超えた関係になるのにね。

映画では賀来が死んだかと思われた時
「玩具をなくした」
という様なことを結城が呟くのだけど
(呟く玉木宏さんは素敵なのだけど)
ちゅーことは、結城にとっては賀来は
大して重要な存在ではなかったことになってしまう。

ここは、原作における谷口澄子と重ねているのだろう。
でも、賀来と澄子じゃ結城の中の立ち位置が全然違うじゃん。

そもそも、賀来への思いがあるから澄子をあんな風に扱ったわけで。

賀来の存在、賀来への思い
結城の中に残る唯一の人間的部分だったので
そこを省いてしまったことで、この映画の出来は決まってしまった様なもの。


つーかさ
これは、あらゆる​悪徳​を描いていて
それは結城だけのものではなく
彼と対極にあるはずの賀来もまた罪を背負っている
…ってところが面白いと思う。

結城を変えたきっかけの一つだし
聖職者となった現在も、淫行及び同性愛を行っている。

同性愛を悪と言ってしまうとLGBT運動をしている人達に叱られるだろうけど
聖書はハッキリと禁じているので、そこに賀来が神父という設定が生きる。

そこのところも、映画は台無しだよなあ…


何より、この悪徳というものが
最初は誘拐とかレイプとか殺人とか…いわば個人的なものだったのが
大きくなるにつれて政治的なものになっていく。

悪が育つと政治になる。
その大きさ、底の深さ、与える影響、背後にあるもの…あらゆる面で。

そこが凄いと思う。

初めて読んだ時
手塚治虫って、本当に人間とか世界とかの本質を分かっているなあ!
と感銘を受けた。

この映画は、そこを卑小なものとしてしまったと思う。

残酷なシーンが多いのでRG12指定を受けたそうだけど
原作はもっと残酷ですから。


まあ、要は​イマイチ​ってことです(笑)

設定が弱いとか、欠けているとかいうだけでなく
お話そのものがナンダカナ…

やはり
石橋凌さん主演の熱血刑事ドラマ2時間SP
…にしとけば良かったんじゃ?

それでいけば
玉木宏さんは十分にカッコ良かったし
美しく色っぽくもあった。

手塚顔か否かは賛否両論?(笑)

山田孝之さんは、彼の持ち味からすると
この役はちょっと物足りなかったな。
(原作通りなら、かなり見応えがあっただろうと思う)


ま、言えることは

​手塚治虫、なめんなよ!​

ってことでせうか(笑)




監督:岩本仁志
原作:手塚治虫
脚本:大石哲也、木村春夫
音楽:池頼広
主題歌:flumpool「MW 〜Dear Mr. & Ms. ピカレスク〜」(A-Sketch)
劇中歌:SWANKY DANK「For You」(UNITED NOTES)
出演:
玉木宏(結城美智雄)山田孝之(賀来裕太郎)
石橋凌(沢木和之)林泰文(橘誠司)石田ゆり子(牧野京子)山本裕典(溝畑智史)
品川徹(望月靖男)山下リオ(渡辺美香)



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原作


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​​​​​​​​​​​​​​​​​

地獄少女 - 2020.09.19 Sat

​​​​​​​​​​現在放送中の朝ドラ『エール』で梅ちゃん@ヒロイン妹を演じている
​森七菜​さん主演。

え?
主演は閻魔あい@​玉城ティナ​さんだろうって?

そうなんだけど
実際、彼女の美しさだけで持っている様な映画なんだけど>ぉ

でも、中心となり物語を動かしているのは森さん。
玉城さんが、神秘的とも言える美しさでオーラもバッチリ!
なのに対し
森さんは、ちょっと地味で普通の女の子感を出しているのが良い。
可愛さは普通以上なんだけどさ。


もう随分前だけど、アニメ版『地獄少女』はよく観ていた。
リアルタイムではなく、ネットに挙がってたものだけど。
シーズン2まで観たと思う。
シーズン3は挫折…

何故かというとね、「1」「2」は
『必殺仕置き人』地獄バージョンって感じで(笑)
本当に悪い奴が最後に地獄に連れ去られるからスカッとした。
逆恨みや何やらで善人なのに連れ去られるというバッドエンドの回もあったけど
稀にだったから、彩り程度に思っていた。
でも「3」は、バッドエンドの連続…
途中から元々の流れに戻った可能性もあるけど>知らんけど
それまで我慢できず視聴をやめてしまった。


そういう土台の上での映画版視聴。


まあ、基本的には『仕事人』仕様。
ただ、森さん演じる美保は、恨みを晴らす…というのではなく
友達を救う…という動機で閻魔あい達と関わることになる。

この友達というのが、ひじゅに的には
それほど魅力的にも美保のためになると様にも見えず
ちょっとなあ…と思えて仕方なかった>スマソ

友達が学校で授業中の美保を連れ出しに来るシーンがあるんだけど
それを止めようとする教師をビンタしたりとか…
はあ?って感じ。
その教師が前々から意地悪だったと描かれているならともかく。

そそそそれとも、ひじゅにが観たのはそこがカットされていた?

調子に乗った美保も、クラスメートの1人をビンタする。
前々から、ちょっと嫌味ったらしいことを言ってくる子ではあったけど
いじめって程でもなかったし、ちょっと微妙…

まあ、学校という、ある意味縛り付けて来る“日常”から救い出し
“自由”の世界へと導いてくれる人が現れたら―
というのは、まさに中二病というか、学生が夢見がちなことかもしれない。
その“自由”さに、美保はすっかり魅せられてしまった…ってことなのかもしれない。

それでも、この設定は、ちょっと説得力が弱い様に感じてしまった>スマソ×2


友達の方はまた別の“自由”に憧れ、そこに突っ走ってしまい失敗したので
まあ、似た者同士とは言えるかな。


閻魔あいは実に美しくて、文句なし>もう何度も言っちゃう(笑)

アニメのあいは小柄な少女で、玉城ティナさんは長身の大人なんだけど
美しさと、この世離れした雰囲気で、違和感は全くない。

ハッキリ言って、話はあまり面白くないのでね(^^;)
ひたすら彼女を見つめる時間だった。

演技面では、​波岡一喜​さんが柱になっているという感じ。


一番の悪役は変な信仰を持っていて、それが動機になっているんだけど
よくあるネタだし、ちょっと逃げだとも思う。
もっと、人間ならではのドロドロを描いた方が面白いんじゃないかなあ…

ただね、ひじゅにが観たのは中国のサイトに挙げられたものだったから
ライブ会場のシーンでは音声が消されてしまっている。
音楽で人々を魅了している設定なのに、どんな曲なのか全く分からない。

最初は、想像させるためにワザと消音にしているのかと思ったけど
オリジナルはちゃんと流れているらしい。
それを聞けていたら、もっと印象が変わったかも?
良い方にか悪い方にかは分からないけど(笑)


​骨女、一目連、輪入道​という、あいの仲間(手下?)達が
大して出番もなく存在感がなかったのが悲しかった。
アニメでは、一目連が好きだったのにな。

そそそそれとも、これも
ひじゅにが観たバージョンからはカットされていただけ?


原案:わたなべひろし
原作:地獄少女プロジェクト
監督/脚本:白石晃士
音楽:富貴晴美
出演:
玉城ティナ(閻魔あい)
橋本マナミ(骨女)楽駆(一目連)麿赤児(輪入道)
森七菜(市川美保)仁村紗和(南條遥)大場美奈@SKE48(御厨早苗)
波岡一喜(工藤仁)藤田富(魔鬼)森優作(長岡拓郎)



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