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2017-08

画皮 あやかしの恋 - 2013.10.20 Sun

中国の古典『聊斎志異』の一篇を基にしたもの。

まあ『聊斎志異』については手塚治虫『新・聊斎志異』で知った程度で
この映画の元ネタもネットでチラリ目にしたことがあるだけ(^^;)
その限りでは、映画はかなりアレンジを加えている。

人間に化けた妖魔が人間の妻になろうと画策する話で
ホラーファンタジーが土台にはなっているのだけど―

個人的には何と言っても
ドニーよー!
ドニ―兄よー!
というところで(笑)
だからアクションシーンも見どころとなってはいるのだけど―

メインはラブストーリー。
それも
妖魔と人間の三角関係。


★☆★ネタバレあり★☆★


狐の妖魔@小唯と彼女のために人間の心臓を取るトカゲの妖魔@小易。

小唯は将軍@王生の妻の座を狙っているのだけれど
人間の世界を制覇するとか自分の餌にすべく多くの人間を捕えるとか
“悪”のためだと思ったら(最初はそうだった可能性もあるけど)
そうではなくて、王生を本気で愛してしまったから。

ここにちょっと説得力足りないかな…という気もするのだけど
そもそも2人の出逢いを考えてみると
彼女が盗賊団の虜だと思って助け出した王生の態度はカッコ良かったよね。
カッコつけ過ぎか?という感じもあるけど>こらこら
でも、裸同然の彼女に布を投げてやり、抱きかかえて救出…だもんなあ
これは惚れるわなあ…

それに、やはり美男子だし。
夢のシーンで髪を長く垂らした王生@チェン・クンの美しさには
一瞬、ドニー兄を忘れてしまったほど>ぉ


ジョウ・シュン演じる小唯は妖艶さと清純さを併せ持っていて
王生が惑わされるのも、まあ無理はないかなあ…って感じだし。

それでも妻@佩蓉のために理性を働かせようと努力する王生の姿は良かったし
真に愛しているのは妻@佩蓉だという姿勢を崩さずにいるところは感心したのに
最後の最後でのあの告白は何なのよ!?
という気がしなくもない。

まあ、小唯にとっては、そこが救いとなったのだろうし
それ故にハッピーエンドで済んだのだろうけど(^^;)


佩蓉の方は、王生とドニー兄の2人に求愛され王生を選んだ
という過去があるわけで
それが今度は王生と小唯との三角関係に悩まされることになり
ある意味、因果応報みたいなところはあるんだけど…

それにしても、妖魔の汚名を着せられて死ぬ道を選ばされるなんて
気の毒過ぎるよなあ。

夫と妖魔が惹かれ合っていることを認め
また他に犠牲者を出さないために
自己犠牲を払う…というところは

彼女を王生に託し姿を消した後
彼女に頼まれて妖魔退治のために戻ってきて
身を捨てて戦ったドニー兄の姿と重なる。


だから
ドニー兄の扱いをもっと大きくしなさいよ!
と思ってしまうのは贔屓目が過ぎる?(笑)

まあ、アクションシーンは結構あったし
歌まで聞けたし(笑)
あの髪型(前髪垂らした結髪)は可愛かったし
新しい人生&恋は手にしたし
彼もまたハッピーエンドだったからOK。


メインの女性2人より個人的には魅力的に感じた夏冰の
成長物語にもなっていたな。


ということで
全体を眺めてみるならば
やはり、佩蓉の一途で誠実な愛が要で
彼女があってこその物語になっていると思う。

とはいえ
ラストで狐の姿でうずくまる小唯は
さすがに哀れを催した。
これが一番印象に残っている。



『画皮/Painted Skin』 2008年/シンガポール・中国・香港
監督・製作:ゴードン・チャン
出演:
ジョウ・シュン(小唯/シャオウェイ)、ヴィッキー・チャオ(佩蓉/ペイロン)
チェン・クン(王生/ワン・シェン)、ドニ―・イェン(龐勇/パン・ヨン)
スン・リー(夏冰/シア・ビン)、チー・ユ―ウ―(小易/シャオイー)





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復讐の絆 Revenge:A Love Story - 2013.02.07 Thu

蒼井そら主演。

ちゅーても、私はAVは管轄外なので分からないのだが(^^;)
以前に何かのドラマ(一般のTVドラマ…もしかしたらミッチーの『八雲樹』だったかも?)
にゲスト出演したのを観たことがあって、名前だけは覚えていた。

中国では大人気だそうだ。

この映画では軽い知的障害のある高校生くらいの女の子の役で
台詞が少ないのは中国語力の問題かも…という穿った見方もできるけれど
別に違和感はなかった。

ちょっと過激なシーンはあるので、そのための起用かも…という見方もできるけれど
可愛くて清純で幼気で…というキャラを不自然なく表現していたと思う。

もう一人の主人公@キットが彼女のために命をかけるのも
「うんうん分かるよ」って感じ。

そのキットを演じるジュノ・マックは歌手だそうだけど
坊主頭のせいかタカ&トシを連想してしまって困った(笑)

でも、普通の青年っぽさが出ていて良かった。
目力があるし
良い方向にも悪い方向にも「若さ」が生きていたと思う。


★★★ネタバレあり★★★


猟奇的殺人事件
腐った警察
踏みにじられた純愛
復讐
暴力の連鎖
…何となし韓国映画を連想した人は少なくないかも(笑)

全体的に面白かったんだけど、個人的に納得できない部分も。

主人公2人が受けた仕打ちはあまりにも酷くて
復讐したくなる気持ちはよく分かるから
どうしても2人に肩入れしてしまう。

ターゲットになる連中が少しは良いところがあるとか
やむを得ない事情があるとか罪悪感に苛まれているとか
せめて復讐に脅える姿を見せてくれていたら
幾分かは彼らに同情する気持ちも湧いたかもしれないけど
そういう描写はなかったなあ…
寧ろ主人公達を一方的に悪人扱いし、排除することしか考えてない感じ。

だから復讐を完遂してメデタシメデタシ…な話なら
溜飲が下がってスッキリ!だったかも。

それでも勿論、復讐なんて推奨できるものではないから
主人公が悲しい結末を迎えることにして後味を苦いものとする
という程度なら良かった様な気もする。



でも、そうじゃなかった。

なかったのは良いんだけど
つまり予想できない展開になってくれるのは
寧ろ嬉しいことなんだけど

え?
そう行く?

って感じ(^^;)



だって一番悪い奴が
背景も描かれず、ひたすら悪い面しか見せなかった奴が
5年後(イキナリ5年後ってのにも笑ってしまったけど)
聖職者になってるってどーよ?

一連の出来事を経て自分の罪深さを反省したとかならともかく
あの言い草では一方的に主人公達を悪者にしてるだけで
それを「許した」なんぞと上目線で語ってみせて
…どこに信仰があるわけ!?

つーか
信仰心とか宗教とかをバカにしてね?

まあ、これだけなら
真に悪い奴は自己保身のためなら神をも利用するのね
と、さらに怒り心頭で見つめることになり
直後の復讐シーンをより効果的にするための“タメ”とも取れるけど

さらにその後に続く展開が…


いや、絵ヅラとしてはまあ面白いと思うんだけどさ
でもなあ…
幾ら子供は時に残酷になれるとか、単純なだけに過激になれるとか
無理クリ思う様にしてみても、やっぱ非現実的。

彼らがそれ程までにあの聖職者モドキを慕っていたとしたら
「お前ら上手く乗せられてんなー」ってところだし(^^;)

仮に彼が本当に真摯に聖書に従った生き方をしていて
それ故に子供達が心酔していたのだったとしたら
彼は罪は許すべきと説いていたわけだから
「お前ら却って彼を裏切ってるじゃん」ってことになる。


つまりさ
「許す」ことが一番の復讐…だとか
暴力の連鎖の悲惨さ…といった
メッセージを込めているみたいだけれども

そーいう作品にはなっていない気がする。

「悪」はどんな形を取っても「悪」で
一般人はいつまでも「悪」に蹂躙されるばかり
という印象が強く残ってしまった。


主人公2人が、あまりにも悲しい。




『復仇者之死』 2010年/香港
監督・脚本:ウォン・ジンポー
出演:蒼井そら(ウィン)、ジュノ・マック(キット)





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ウォーロード/男たちの誓い - 2013.01.13 Sun

中国では清末四大奇案の一つとして有名な馬新貽暗殺事件をベースとした物語。

清朝末、太平天国の乱を背景に義兄弟の契りを交わした3人の男達の
友情や夢や裏切りを描いたもの。


★★★ネタバレあり★★★


男達の物語だけれど女性が1人絡む。

…のは良いんだけど
どうして女はこーいう役回りになってしまうのだろう?
何かちょっと悲しい。

その女性リィエンはアルフの妻なのにパンと通じてしまう。

貧しさ故に売られたリィエンをアルフが助けたのがそもそもの始まり。
そのことをパンに話すリィエンはアルフを「幼馴染」と呼んだ。
恋人とか好きな人とか言わずに…今の夫とも言わずに。

何度も家出しては舞い戻る…というのを繰り返しているとも言っていた。
アルフに恩義とか「情」とかは感じていても愛してはいなかったのかも?
いつも満たされない思いを抱えていたのかも?

パンと再会した時、夢中で彼のいる場所へ走っていく彼女は
まさに恋する乙女で、可愛いとは思った。

でも、ハッキリ不倫関係に陥ってしまってからは
何だか、ふてぶてしさも感じてしまった。
それでも、まだ少しは同情もしていた。
抑えても抑えても惹かれてしまうことはあるものだ…と。

でも、ウーヤンに殺されそうになった時
必死で言い逃れしジタバタするところは
やっぱり女の醜さだな…と
何とも虚しい思いがした。

ま、同じ女として、同じ状況になったら同じことしそうな気はするけど(^^;)


固く結ばれていたはずの男達にズレが生じ始めたのは

…いや、3人3様、
立場も性格も異なるのだから最初から全く一致していたとは言い難い。
それでも同じ方向を向いていたはずの彼らの間に
知らず知らず広がっていた溝があろことに気付いたのは

蘇州城での戦いの時。

私は単純な人間だから>分かってるって?
しかも遠い先よりも、すぐ目の前の出来事に心惑わされてしまう方だから
このエピにおいては断然アルフに共感した。

つーか
キリスト教を信奉する太平天国軍なだけに
蘇州城主は自分の命を犠牲にして4000人の部下達を救おうとした。
そんな彼の気持ちには何としても何としても答えてやりたい、やらなければ…と思った。

だから、彼らを皆殺しにするというパンの決断には怒りを感じた。

でも、パンはパンで屈辱に耐え僅かな食糧を確保してきたのだ。
前進するためには切り捨てるしかない…という理屈は分かる。

涙を流しながらパンに従うウーヤン
ここでは一番正しい判断をしたと言えるのかな。


その前に、同じ軍の若者達が女性達に暴行した時は
元盗賊のアルフは見逃そうとしたのに対し
貧しい者が平和に暮らせる世の中を作りたいとの理想を掲げるパンは
若者達の処刑を命じた。

ある意味、正反対の行為に見えたけど
つまりは、足元のアレコレではなく遠い先をパンは見据えているということだね。

そんなパンの理想にアルフも同調したけれど
熱い心を持つアルフには足元のアレコレだって見逃せない。


ではパンは常に正しかったかというと、そんなことはない。
リィエンの件が象徴している。

彼がアルフ暗殺を企てたのはリィエンのためだとウーヤンは解釈し
リィエンを殺すことにしたわけだけれど
その解釈は完璧に正解ではないけど、間違いでもないと思う。

理想の実現のために権力を得ようとしたパンだけれど
いわゆる権力欲だってあったと思うし
アルフ個人に対してはリィエン絡みの複雑な思いがなかったとは言えないよね。

それに、いくら先のことのために今を切り捨てると言っても
彼の決断はあまりに冷酷過ぎる気がする。
同じ“必要な犠牲”でも、蘇州城主のそれとは正反対で
自らを捨てるのではなく他人の屍の上を歩いて行くこと。


そう思う私は甘いのだろうけどね。
でも、遠い先で理想を遂に実現させ
今迄の犠牲の何百何千倍の人々を幸福にできたとしても
それで過去の人達をも救えたことにはならないと思うんだけど…



でも、もしかしたら
これはパンが歩むべき道を挫折してしまう悲劇
…なのかもしれない。
そういう見方も出来る。



結局のところ
パン自身もまた捨て駒扱いだった。
自分が目指した権力の座に既にある人々により簡単に切り捨てられてしまったのだし。


それにしても
パン@ジェット・リーのシリアスな演技もなかなかだし
アルフ@アンディ・ラウも熱演していたし魅力的だったけど
ウーヤン@金城武が、やっぱ良いなあ。

もう、アップになる度に一服の清涼剤の様。
実に美しいのですわ>ミーハー

勿論、キャラ的にもね
パンとアルフの間に立っているところが良いよね。
各エピの中で、正反対の2人の考えを選択し支持する。
ナレーションが彼なのも、そこを強調している。

そんな彼が独自に行動したことで物語は終わる。




『投名状/The Warlords』 2007年/中国・香港
監督:ピーター・チャン
出演:ジェット・リー(パン・チンユン)
    アンディ・ラウ(ツァオ・アルフ)金城武(ジアン・ウーヤン)





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歌って恋して - 2013.01.01 Tue

お正月映画の一つ。
だから、ひたすらオメデタイ>ぇ

クリスマスソングの替え歌で始まって終わり
「良いお年を」の言葉で締めくくられる
明るいドタバタ時代劇ミュージカル。


製作者であるレイモンド・ウォン扮するマー・ロンダイと
ロンダイの弟マー・ロンクイが自己紹介ソングを歌った時は
「うへえ…」と思ってしまったんだけど>こらこら

直後のシーンでレスリー・チャンが爽やかに登場し歌い出すと
ホッとしたしホンワカもしたので正解かも(笑)

とにかくレスさんは
プレイボーイの本領発揮という感じで妖艶に女性を口説いたかと思えば
積極的に迫ってくる女性にオタオタする純情ぶりも見せ
登場する度に衣装は勿論、無造作な長髪、キッチリした結い髪、ムサい髭面…
と色んな顔を披露。
歌にダンスにアクションも。

だから、まずはレスリーPVとして楽しむべし!


物語の方はシンプル。
絡まり合うラブストーリーと
純朴な村人達を堕落させようとする新村長の企み
の二本柱。

でも、どちらも軽~く解決。

まあ、誤解がこじれてドロドロ展開になったり
陰謀により人々が大きく影響を受けたり…
というのはイライラして苦手な方なので
あまり入り組まずに早くに片付くのは個人的には悪くはない。
ないけど…
じゃあ面白いかというとイマイチ面白みが足りない(^^;)


村長が村を乱すために売春宿を作ったり酒に媚薬を混ぜたりするんだけど
前者は結局、村人達は乗ってくれないから
観光客相手に出稼ぎの女性達を使う…というナンダカナな顛末(笑)
後者の方も大したことなくオシマイ。

ただ、そんな風にお色気路線で攻撃を加える村長が
彼に一目惚れした村娘から色仕掛けで迫られ逃げ惑う…
というところは皮肉っぽくて良いかも?


事情で正体を明かせないレスさんが取り合えず名乗るのが
キム×タクヤ
ちゅーのはナンダカナ(笑)

あ、それと

レスさんが仮面を被ってカンフーで戦うシーンがあるんだけど
その仮面がウルトラマンになるところは笑ってしまったよ。



『九星報喜/Ninth Happiness』 1998年/香港
製作:レイモンド・ウォン
監督:クリフトン・コー
出演:レスリー・チャン(マー・ロンチョン/キムラタクヤ)、ン・シンリン(チーワン)
ケニー・ビー(ダップ)、ジジ・ライ(ホン)、アマンダ・リー(ガウガウ)





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運命の子 - 2012.10.07 Sun

血を流して横たわるファン・ビンビンが美しい…
雑誌に載っていた写真に惹かれて観ました。

思っていたのとは随分違う内容だったけれど、感動しました。

公式HPによると、ベースになっているのは『史記』(司馬遷)に記されている『趙氏孤児』で
雑劇、京劇、新劇等、様々な形式で繰り返し舞台化されている
有名な物語なのだそうです。
映画化はこれが初めてで、大きくアレンジしてあるらしいです。


★★★ちょっとネタバレあり★★★


春秋時代の晋の国
武官・屠岸賈は君主を暗殺し、その罪を趙朔に被せ、趙氏を全滅させてしまいます。
趙朔の妻であり君主の姉である荘姫は混乱の中で出産し、子供を逃がすため自害します。
その子供を託された彼女の主治医・程嬰は身代わりに妻子を殺され
自分の息子に付けるはずだった名前“程勃”をその子供に付け
復讐の道具とするべく育てることを決意するのでした―


ポスター等ではファン・ビンビン主演の様な印象ですが、実は早くに退場してしまいます。
程嬰の妻@ハイ・チンも亡くなってしまうので、後は男ばっかり(笑)
程嬰@グォ・ヨウと屠岸賈@ワン・シュエチーの渋い演技対決といった趣です。

それに絡む韓厥@ホワン・シャオミンが美形なのと
程勃役の子役及び15歳になってからを演じるチャオ・ウェンハオが可愛いので
そこがちょっと目の保養という感じ>ぉ


趙氏孤児を見つけるために屠岸賈により国中の赤ん坊が連れ去られるところは
子供のイエス・キリストを狙いヘロデ王が国中の幼子を殺させた話を思い出させます。

程嬰の実子を趙氏孤児と思い込んだ屠岸賈が、その子を床に叩きつけて殺すところは
「うわっ」と叫んでしまいましたが(^^;)
それと引き換えに他の子100人は無事に親の元に戻してくれたので
ヘロデ王よりは良い人かな…

実際、程勃のことは心から可愛がってくれたので
全くの悪人として描かれているわけではないですね。

ていうか、そういう人間味も併せ持った屠岸賈だからこそ
程嬰の復讐が生きるわけですけど。
我が子の様に愛している程勃の正体をある日突然知らされ
その手により殺される…
こんな凄い復讐はないと思います。


ただ、こういう場合
当の程勃に予め真相を明かすべきですよね?

最初は、まだ幼いうちは酷だし態度を装うのも難しいだろうから
黙っているのだろうと推測して観ていたのですが
15歳になってもまだ…というところに疑問を抱きました。

なので程勃はどんどん屠岸賈に懐いていき
程嬰には逆らう様になっていくので
観ていてちょっとハラハラしました(笑)

勿論、殺伐とした復讐物語で終わるのが良いのか悪いのか
判断は難しいけど…

「父上」と呼んで慕っていた人を
事情が事情とはいえイキナリ憎むことなどできず
程嬰を裏切ることだって考えられるし
見事に復讐を果たしたとしても心に深い傷を負うかもしれない…

とにかく巻き込まれて不幸な経験をした程嬰が気の毒で
これ以上辛い目には遭ってほしくない…
という気持ちで、こちらも葛藤しながら観ていました。


屠岸賈が屋根から程勃を飛び降りさせるところと
戦で程勃が敵に囲まれた時に取った行動には
色々と考えさせるものがありました。

前者では程嬰との違いが出ていて
ここに程勃が後にしなければならない選択の根拠が示されているのかな
とも思えたし

後者は、成長した程勃を容姿から趙朔の子だと見破りながらも
それに勝る愛情を屠岸賈が持っていることを示していて
もしかして、どんでん返しに繋がってしまうのかな
とも思えました。


それだけハラハラさせた割には結末はアッサリしていた気もするけど(^^;)
でも、主人公は程勃ではなく程嬰なわけですから
あそこで程嬰の心境の変化が示されるのが良かったです。


結局のところ
程嬰も屠岸賈も血の繋がりのない息子を愛したということなのですね。
それによって2人は「敵」ではなく表裏一体とも言えるし
違う意味の「敵」になったとも言えるのかも?>穿ち過ぎ?

その波乱の生い立ち故に程勃=運命の子と見ていたのだけれど
程嬰と屠岸賈にとって「運命の子」だったのね…と
遅まきながら気づいたのでした>鈍過ぎ?


ラストは
屋敷の中で…でも
フラフラと歩き続ける、あるいは前を向いて倒れる程嬰の姿…でも
それぞれ感動的だったと思うけれど

そうではなく、
程嬰は振り向きました。
そこで、ドッと涙が溢れました。



まだ15歳の程勃は可哀想だったけど
でも、2人の父(実父を含めれば3人)の呪縛から解かれ
母親が望んでいた「普通の人生」を歩んでいける様になったのですよね、きっと。


それにしても
韓厥の存在は尻すぼみだったな(^^;)
まあ、父子の物語なのだから仕方ないですけど。



『趙氏孤児/Sacrifice』 2011年/中国
監督/脚本:チェン・カイコー
原典:司馬遷『史記』



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