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2023-10

『おちょやん』最終話によせて - 2021.05.15 Sat

​​​​​​​​​口上で終わるのかと思ったら
舞台袖で泣く
つまり、語り手としてではなく自分自身の感情を出す
黒衣…という最後は良かったよ。

でも、草原兄さんったら
​涙出てなかったで!?​

…あ、いや
出てたんだろうな…出てたんだと思うよ…出てたことにしとこう>ぉ

…ひじゅにですが何か?



​「生きるっちゅうのは、ほんまにしんどうて
…おもろいなあ」​
by千代



ちゅーことで
中途半端で投げ出してしまった形の『おちょやん』感想
最終話はキチッと書いておこうと思います。
総括も兼ねて。

だ、誰も見てないかもしれんがな(^^;)

最終週とプレ最終週(第22、23週)は、結構良かったんと違う?
個人的には、やはり、​芝居​に比重を置いたからだと思う。


子供時代に関しては
暗いとか千代の言動が乱暴で好感持てない…とかいう意見もあるけど
ひじゅには好きだった。
貧しく、教育も受けられず、毒親の下で弟を守りながら懸命に生きている様子は
十分に魅力的だと感じたし
言葉が悪いのも、そんな状況に負けない芯の強さが伺えて寧ろ小気味良かった。


大人編に移ってからは
「スピンオフ」と揶揄されるほど脇役を目立たせるエピが多かった。
確かに、ここは賛否両論。

「賛」の部分は、脇役にも人生を背負わせていること
それにより世界を広げていること…かな。
ヒロインに焦点を合わせ続けるドラマの方が一貫性はあるかもしれないけど
下手すると、脇役が単に話を勧めるための駒に過ぎなくなる危険性があるものね。
脇役=ヒロイン持ち上げ要員になって、ご都合主義ドラマになり下がる…ってのも
朝ドラ“お約束”中の“お約束”。

「否」の部分は、散漫になってヒロインも埋没してしまって
何を描きたいのか分からなくなること…かも。

ただ、今作の場合、脇役の話であるとはいえ
「家族」とか「親」というテーマで揃えていたので
これは変奏曲であり、千代が「お母ちゃん」になるまでの過程を描くもの
…と、ひじゅにとしては解釈していたし、そう擁護してもいた。

惜しむらくは、必死で擁護するほど面白くはなかったってこ…>こらこらっ

ラストのラストでは、春子だけでなく
道ですれ違う、その他大勢の人々から「お母ちゃん」と呼びかけられていたので
この解釈は間違ってはいなかったのだろうと思うけど
構成があまり上手くはなかっ…>スミマセンスミマセン


口上で始まったし、途中にも入ったし
中身も、比較的自然な感じで描かれるドラマ…にはせず
逆に少し不自然に、舞台劇っぽい雰囲気を漂わせた作りだった。
​芝居がかっている​」ってヤツ(笑)

そこに魅力を感じ、期待したのだけど
中盤、肝心の「芝居」の影が薄くなってしまったのがダメだったと思う。

いつも千代の周りで、ちょっとした事件が起こり
千代はそれに関わるけれど、大活躍するわけでもなく
金曜日が来てアッサリ片付いてしまう…って感じで(笑)
どうせなら木曜日に解決し、金曜日はそれにインスパイアされた千代が
それを芝居に生かす…とか
その悩みを千代が芝居に昇華させ、それを観た当事者達が気付きを得る…とか
全てが芝居に帰結する物語であったなら、一貫性もあるし
千代の成長物語として楽しむことができたんじゃないかと思う。


そこが成功していたなら
戦中戦後、生きるだけで必死な中でも芝居の台詞を呟き続けたこと
その台詞を忘れてしまったことで初めて泣き崩れるところ…等が
ごくごく自然に、かつ切実に、こちらの心にも迫ってきただろうなあ…

失ってばかりだった千代の人生が芝居によって報われる終盤にも
深いカタルシスが得られたんじゃないかなあ…

ホームドラマ>>>ビジネスドラマなのも朝ドラ“お約束”だけどさ(笑)
でも、例えば
『カーネーション』はヒロインの洋裁への情熱が何よりも伝わってきたし
『ちりとてちん』は、この2つの要素が上手く融合していたと思う。

だから、このことがとても​惜しい​>あくまでも個人的にでおます


もしかしたら
万太郎VS千之助や、一平が今までにない喜劇を追求する姿等で
物語のバランスを取ったつもりなのかもしれないけどね。

前者と後者の「喜劇」の違いとかを
もっと分かり易く描いてくれたら良かったなあ。


まあ、芝居抜きにして見れば
肉親を失った千代が
他人だった人々と「家族」の様な繋がりを築き続け
最終的に血の繋がりのある“娘”を得てハッピーエンド
…とも言えるのかな。

所詮は疑似家族で本当の家族ではない。
血縁が全て…とも言え…
いやいや、そう言っちゃったら朝ドラとして難ざんしょ(笑)


言い足りないけど長くなったので、このへんで。
最後に俗っぽいことを少し>いつもだろ

一平の浮気で離婚になるエピは実話ベースだから不快感もなく
寧ろストレートに描いたなあ…と感心したくらいだけど
再会した千代の前で一平&灯子が頭を下げるシーンで
「頭を上げて」と言われたからって灯子の方が先に頭を上げたのが
何かちょっとムカついた、ひじゅにです(笑)

誰が悪いって言ったら、一平が一番悪いと思うけどね。



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ブログ、お休みします - 2021.04.08 Thu

​​​​​いつも、ありがとうございます。

昨日、チラリ書きました通り
ブログを辞めようと考えています。
とはいえ、長年書いて来たこのブログには愛着がありますし
優柔不断な私ですので、完全に撤退するのはまだ躊躇いがあるのですが…

取り合えず、毎日更新するのは辞めます。
たま~に出没するかとは思います(笑)

2005年3月28日に開設しましたので
2025年まで頑張ってみようかな…とか
せめて今放送中の『おちょやん』終了まで続けようかな…とか
迷ったものの、それではちょっと未練がましいかな…と。

当時はHPを始めたばかりで
同時期に群馬県を舞台にした朝ドラ『ファイト』がスタートしたので
HPの宣伝を兼ねて(笑)感想をブログに書き、リンクさせることにしました。
宣伝効果は微妙でしたけど(笑)ブログそのものは好評いただいたので
次の作品も続けてみよう…というのが繰り返され、今に至ります。

でも、一番の理由は、​書くことが好き​だったからです。

大震災の時
これが私の日常だと…続けることが日常を守ることだと…
そう考えて、あの混乱の中でもブログを続けてきました。
でも、ここはもはや私の日常ではなくなってしまったのだと思います。

モチベーションが下がってしまった…っちゅーことッスね

もう一つ、リアル世界の方で「したい事」が増えて来た…というのもあります。
今日の『おちょやん』風に言えば
「私はただ、しようと思う事は是非しなくちゃならないと思っているばかりです」

なので、中途半端なまま逃げ出すかの様ですけど
どうか、背中を押して下さい。

たま~には出没すると思います。
映画の感想とか歌詞訳とか猫の話等は書きたい気が残っていますので。
もしかしたら、朝ドラ感想も書こうと思う日が来るかもしれません。
纏めて…という形になると思いますが。

​その時は、どうぞ宜しくお願いします。​

ひじゅに

​​​​​

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猫とかぼちゃと西陣の帯>『おちょやん』第88話 - 2021.04.07 Wed

​​​​​​​​​​​​​​​​長年続けて来たブログだけれど
もうそろそろ潮時かな…
と思う今日この頃。

…ひじゅにですが何か?



​「うちがやりたかっただけなんや」​by千代



↑もっと芝居に対する思い入れを描いてほしいと願ってきたけど
今日になって唐突に入れて来たな(笑)


役者って、ただ演技が好きとかだけでなく
舞台の味を知ってしまうと辞められなくなると聞く。
魅せられる…ちゅーヤツでせうか。

千代がずっと言って来た様に
誰かを喜ばせたい!
というのも立派な動機であり目標だけど
今の様な緊急事態では、それは叶わない夢。

ならば諦めてしまうのか?>少なくとも今は
いや、魅せられてしまった後では、それは無理。
「ず~っと大好きな芝居してたい」
その思いだけは捨てられない。
エゴかもしれないけど…ならば、エゴ上等!ってとこだよね。
「そしたらきっと辛いことも乗り越えられる」
心の支えであり救いの手段だから。


毎夜こっそり家を抜け出し、昼間は居眠りしている千代。
いつの間にやら、そういう状況になっている(笑)

「あれは密会やな」
このご時世に真っ先に男女のことが頭に浮かぶ、みつえ。
ちょっとお花畑過ぎない?という気もするけど
これって、後のシーン(福助戦死)への前振り?


一平が様子を探りに行くと、千代は猫を相手に小声で芝居の稽古。
稽古っちゅーか、台詞を呟いているだけ。

仲間も客もいなくなってしまったし、大声を出せば警官が来るし…
今、芝居といったら、できるのはこれだけ。

それでも、そうし続ける千代の姿は美しいし悲壮でもある。
なのに、家に戻れば…​現実​が待っている。


最初から手に入らず、ひたすら理想を求めていた千代に対し
みつえは一度は手にしていたものが次々と零れ落ちていく。
喪失感が半端ないだろうな。

千代が何も持たないから、代わりに、みつえで描いているのだろうけど
多くのことが一度に降りかかって気の毒過ぎるなあ。
おまけに脇役だから、脇に全て担わせて…って印象を受ける人達も出て来るし。


ちょっと引っかかったのは―

「みつえ、落ち着き落ち着き」
みつえを宥める千代。

何も持たないちゅーても、今は一平と寛治君がいて
その寛治君が旅立って行って
…千代は初めて失う苦しみいを知ったところ。
みつえの気持ちが分かると言ったばかり。
おまけに、ついさっきまで、自分の気持ちを抑えきれず
こっそり猫相手に芝居をしていたところ。

だったら、宥めるのではなく
思いっきり泣かせてあげてほしかった気がする。

「ええかげんにしなはれ!」
寝込む娘に発破をかけるシズさん。

極めてシズさんらしい。
らしいけど…今のみつえは、それに応えられる状態じゃない。

シズさんもそれを承知で、叱りつけた後で抱き合って泣く…
とかなら良かったんだけどなあ。


一方、​​一福君​は少年兵になることを決意。
父親に諭されて一旦は諦めた様だったのに
父親の仇を討つという動機ができてしまった。

子供の目から見た戦争…とか
洗脳された当時の子供の心境…とかを
一福君を通して描くのかな?

案外、千代達が芝居をすることが出来て
それを観て考えを変える…という展開だったりして?


それにしても、竹槍が出て来ると
ひじゅに的に思い出すのは『おひさま』

教師であるヒロインの教え子の女の子が両親を空襲で亡くし
幼い妹にそれを伝えるという気丈な態度を見せた直後
竹槍訓練の授業で
「お父さんを返せ、お母さんを返せ」
と、藁人形に向かって行ったシーンは今思い出しても泣けるよ。


​一平​​の方は、百久利さんが戦死したとの知らせが入り
(彼も福助もまさにフラグ通りだったな^^;)
愛国物の芝居をしていた自分を責め、酒浸りに。

ここは予想通りというか、この時代に欠かせない要素ではあるけど
前作『エール』でも描いたネタだから、あまり深くは掘り下げないだろうな。


それから、農家に食糧調達に行く千代。

「お金やったら払いますさかい」
は、ちょっと違和感あったけど>そんなにお金持ってるのか?

「ちょっとは世の中の役に立つことしてみいな」
役者であることでボロクソに貶されたところは心に来た。
しかも、これは「皆を喜ばせたい」という千代の信念を
真っ向から​否定​するもの。

帰り道は、かつて故郷を離れ奉公に出て行く時に通った道に似ている。
テルヲが追いかけて来て、一瞬希望を持ったのに、あっという間に砕かれた
あの道を思い出させる。

ここでまた重い現実が押し寄せてきて
支えであり救いである芝居の台詞が消えてしまう。

芝居がかった作りのこのドラマなだけに
芝居と現実という対比が辛い。



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猫>ぬいぐるみ


かぼちゃ


西陣の帯


​​​​​​​​​​​​​​​

誰かの役に>『おちょやん』第87話 - 2021.04.06 Tue

​​​​​​​​​​​​​​​満州と聞いて
無知ひじゅにが思い浮かべるのは

『大地の子』(山崎豊子)>中国残留孤児
『ラストエンペラー』(ベルナルド・ベルトルッチ)>愛新覚羅溥儀

…くらいかなあ(^^;)

…ひじゅにですが何か?



​「誰かの役に立ちたいんです」​by寛治



「僕の周りにはそないな人、ひとりもいてへんかった」
父親に捨てられたと言っていたもんなあ…
フォローしてくれる人もいなかったのだろうからなあ…
「僕もずっと自分のことだけしか考えてけえへんかった」
笑顔の仮面を被って、誰をも信じず、窃盗したりしていたんだもんなあ…

そんな寛治君がこう↑言えるまでになった…ちゅーことですね。


こうして、ひとり旅立っていく寛治君であった。

ボンクラひじゅには
千代が持たせた「白いご飯は無理やった」という「おにぎり」がどんなだったのか気になる>ぇ
稗とか粟とか、トウモロコシとかサツマイモとか、大豆とか魚粉とか…?


「あの子の人生や、うちが力づくで止めることなんかでけへん」
親に売られ、その後は自力で歩んできた千代。
動機も態度もテルヲとは正反対だけど、結局のところ子は旅立っていくし
テルヲとは正反対なだけに、邪魔することなどできない。

「今になって、ようやっと、あんたの気持ちが分かった気ぃするわ」
かつては恵まれた立場にいた、みつえや一福君が
かつての千代の様に何もかも失ってしまった様に
持っていない分、失うことも知らなかった千代が
やっと手に入れたものを失う羽目になる。


半分焼け崩れた稽古場で呆然と立ち尽くす千代。

家庭劇解散と聞いて、何とか失うまいと懸命に頑張っていて
皆が戻って来てくれて京都で上演できたけれど
大空襲により一瞬の夢で終わってしまった。

ここのところ、もうちょい芝居中心に描いてほしかった気がする。
舞台の様子も見せないままだったからね。

夢中で守り抜いたものが、あっという間に崩れたわけだから。
しかも、それは、芝居そのものへの攻撃ではなく
芝居以外の大切なものが失われることによってだから。


立ち尽くしていたかと思うと、自然に芝居の台詞が口をついてきて
やがて、声を響かせて一人芝居を繰り広げる千代。

あの時、同じ『手違い話』の台詞を言っていた時
傍には寛治君がいて、それから一座の皆が次々に戻って来てくれた。
でも今は誰もいない…
あの時と対比になっているなと思っていたら、庭に入って来る人々。

一瞬、また皆が戻って来たのかと思った。
そしたら一般の人々で
だったら、この一人芝居を受け入れ楽しんでくれるんじゃ…と思った。
そしたら警官に便乗して
「ええ気なもんやな」
「お気楽でよろしいなあ」
と批判的。

この中に、あの割烹着のオバチャンがいたら
警官を待つまでもなく強い調子で文句を言ってきただろう。
でも、その代わり
時代に洗脳され自分達が正しいと信じて疑わない人々による
上目線な攻撃…という意味合いになっていただろう。

そうではなく、最初は無言で、次に経験と共に批判を浴びせてきた人々だから
当時の一般人の気持ちを表しているというわけなんだろうな。
戦争に疲弊した心…を。

今、コロナ渦にあって疲弊している人々が
違う言動を取る人に少しばかり攻撃的になるのと同じ?


だけど、​ひじゅには見たぞ!​
万太郎さんが拍子木を鳴らしながら登場した時
笑顔になっていたお婆さんがいたことを(笑)


ここで万太郎さんが出て来たのは、想定の範囲外だったけどね。

「世界中の人が同じ芝居観て、同じ様に笑える日がいつか来るやろ
そん時こそ、わてらの出番や」
さすが万太郎さん、ずっと先を見通している。
役者ならではの希望と決意。


正直言うとさ…
こういうシーンを持ってくるなら
つまり、こういうシーンに千代が辿り着くことになっていたのなら
やはり、千代の芝居への執着心をもっと強調した方が感動できたと思うんだよな。

戻って来てくれた「家族」である座員がまたバラバラになってしまったことに
アッサリ順応し過ぎな印象で(笑)

物理的に探しに行けないのなら、その苦渋の決断を描けば良かった。

そうであるなら、一人芝居のくだりも、万太郎さんとの会話も
もっと自然で、もっと感動的だったと思う。


…なんて言っているうちに
満州で「女とか博打」に夢中の寛治君の図ぅ―

あれは、みつえの言葉に刺激された千代の想像?
視聴者へのミスリード?
そそそそれとも、一人になり解放感のあまり本性を現した図ぅ?

ただ、チラリ思い浮かぶのは―

この“遊び”で
やはり堅気にはなりきれない​ヨシヲ​の再登場に繋がる?

もしそうなら
やはり寛治君は、千代にとって子供というより弟を重ねた存在で
子役を使わなかったのは、そのためで
でもって…

やはり死亡フラグ?


↑全然違う展開だったらスマソ



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拍子木ストラップ


私もみんなの役に立ちたい


カイジ


​​​​​​​​​​​​​​​

うちの原点だす>『おちょやん』第86話 - 2021.04.05 Mon

​​​​​​​​​​​​​​寛治君が満州慰問団に入るというのは
モデル@藤山寛美さんの実話から来ている。

大勢の若者が予科練に志願する中、芝居を続けている自分は
「非国民」ではないか…と悩んだ挙句の決意だそうだ。

一平&千代に相当する二代目渋谷天外&浪花千栄子には
学校へ行きたいのだと嘘をついて家庭劇退団を許してもらったらしい。

我らが寛治君は、それまでの状況や心境は今のところ出ておらず
一平&千代には慰問団のことを正直に話していたので
そこらへんのニュアンスは違ってきそうな気がするけどね。

…ひじゅにですが何か?



​「いてへんようになったら張り合いあれへんがな」​by菊



↑最後までフラグを口にする菊さんであった(涙)


“福富”VS“岡安”は、ある時点で
菊VSシズに矮小化し>こらこら
さらに
菊さんが大人の対応でシズさん敵わず
…になって行ったけど(笑)

この2人は互いに敬意を抱き合う​“友”​だった
…というのは伝わってきていたから

「エラソウに言うてたくせに何だすね、このざまは!!」
と遺体に叫び涙を零す姿には心打たれたし

「こないなもののために」
「堪忍な、福助」
と泣く、みつえの気持ちにも感情移入できた。


脇役にも人生があると、ちゃんと描いている。
主人公の物語を都合よく勧めるための単なる駒扱いはしていない。
そこは大いに支持する。


でも
空襲の知らせを聞いて大急ぎで道頓堀に帰って来た​​一平&千代​​の心情を
もうちょい中心に描いても良かった気がする。

シズさん達の行方を聞いて
「町外れに出来た遺体の安置所だわ」
という答が返って来たのは、まさにその心情をかき乱すためのミスリード
…だと思うんだけど、あまり効果的ではなかった様な>スマソ

それも含めて、千代の視点で描いてくれれば良かった…つーか
もしかしたら、そうしているつもりだったのかもしれないんだけど(笑)

勿論、ここで千代が大袈裟に嘆いてみせたりしたら
それはちょっと違うと思う。


ヒロインの出産シーンは朝ドラ“お約束”の一つだけど
例えば『ウェルかめ』では
ヒロインがまだその段階に達しなかったため
親友の出産シーンを大々的に取り上げた。

出産はおメデタイことだから良いけど
人の死に関しても似た様な現象は朝ドラにはよくある。
つまり、ヒロインやヒロインの身内にではなく
脇役にその役割を振る。

今や、それも立派な“お約束”
今日はそんなことが頭に浮かんだ回だった>スマソ


みつえ&一福は千代達の家に居候することに。
満州慰問団に入りたいと言い出した寛治君に
「僕達が来てしもたから…」
と言う一福君が悲しい。

少し前までは皆に可愛がられ、色々と恵まれた立場だったのに。
みつえも同じ。

千代は幼い頃に家族を失い、色々と苦労を重ねて来たけど
今、みつえ達が色々なものを失う羽目になっていて
人は皆、時期や順番が違うだけで、悲しみや苦労を必ず味わうことになる
…のかな…なんて思ってしまうね。

それは人に起因しているものばかりで
本来なら経験しないでも良いものなのだけれどね。


「一福君とみつえさんがここにいてくれるさかい行く決心ができてん」
一平&千代を置いて行くのが気が引けて躊躇っていたのだろう。
寛治君も大人になった…ってことと
今や一平&千代に深い思いを抱いていることが表れている。
「家族」として。


「せっかく一緒にいてられんのに」
空襲によりシズさん達の存在の大きさに改めて気付き
さらに、寛治君を含めた今の「家族」を失う怖さにも気付いた千代。

やっぱさ…
家族もいる座員達に対し
自分にか家庭劇しかないと言っていた千代にも
どうしても失いたくない存在は沢山あったってことだよね。

批判じゃないよ。
個人的には、芝居一筋…みたいな方が好みだもの。
でも、千代はそうじゃないし、このドラマはそうじゃない。
だから、ここに至るのは正解だと思う。
ひじゅにの勝手な深読みかもしれないけど(笑)


「芝居で兵隊さんら励ますことができる」
寛治君が言っているのは、まさに千代の理想であるはずなので
ここの展開はちょっと皮肉っぽい。
こういう葛藤を描くのは好み。


ただ、ちょこっとツッコミを入れるなら―

「しぶとい連中やしな、きっと、だんない」
一座の皆とは京都から戻った後、バラバラになってしまったとか。

この言葉には、千代の皆に対する信頼や愛情が含まれている。
それは分かるので、これ自体は良いんだけど。

空襲で離ればなれ…ってわけじゃないから良いんだけど
でもまた同じ様な状況になる恐れは大きいわけだし
皆が向かったのは、各自の大切な「家族」のもとへだから
その「家族」がどうなったか分からないわけだから
千代としても心配でしかない状況じゃん。

連絡取れないから探しようがない…とはいっても
そこは無茶をしてでも探しに行こうとするのが千代のキャラだし
何せ「家族」なわけだし

芝居の上でも、皆と一緒だから「家庭劇」と喜んでいた後だから
何だかアッサリ「3人ででける芝居を」と言い出す様子に
ちょっとばかし違和感…

寛治くんの満州話への反応と逆の印象になっちゃうじゃん。

何日も経った後なら…できれば、既に探し回った後のことだったら
別なんだけど。



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朝ドラを中心にドラマや映画の感想、
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今後こちらと並行して行くつもりです。
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