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2017-08

かぐや姫の物語 - 2015.03.18 Wed

公開少し前に予告映像をチラリ観て
縁側から落ちる赤ちゃんかぐや姫を媼が凄い勢いで受け止めようと走る姿に
ちょい涙し
月からやって来て月に帰った理由が「姫の犯した罪と罰」というキャッチコピーが
興味深いと思い、かなり惹かれるものを感じたのだけど

何故か観るのが遅れに遅れてTV放送を迎えることに。
でもって感想書くのも遅れて今回になってしまった(笑)


今流行りの3Dでもなく
従来のアニメの様なカチッと閉じた線でもなく
萌え系の絵柄でもなく
今にもフッと溶けてしまいそうな脆さを感じさせる水彩画風が却って新鮮

そのタッチを生かして絵だけで笑わせるところも多かったし。
表情とか動きとか…だけでなく
描線そのもので感情を表現しているところも面白い。


お話の方は
『竹取物語』はお馴染み過ぎるくらいお馴染みの物語だけど―

姫の子供時代はオリジナルな部分が多く、楽しく観られた。
スピーディに成長するのではなく
所々でイキナリ大きくなるというのが面白かったし
それが結局のところ「安定しない」「変化し続ける」
といったイメージを強めていたと思う。

何ていうか…「留まらない」「安心できない」みたいな。
これは絵のタッチにも言えることだけど。


それから段々、お馴染み展開になっていくにつれ
最初は少~し退屈に感じなくもなかったんだけど>スマソ

相模や女童といった個性的なキャラが配されていたので
眠気も冷めていった。

特に女童は良いよね。
最初は単なる“ちゃっかりさん”かと思いきや
姫のために桜の枝を折ってきてくれたり
何よりラストで子供達を率いて歌を歌い姫を覚醒させたり
姫の一番の理解者って感じ。


そして、いつの間にか
知っている展開だからこそ、ラストへと向かっていく悲しみが
強く感じられるので、寧ろ長所!と思った。


キャッチコピーの「」は>私の拙い解釈では
この地上の世界に憧れる、というだけのことで
寧ろ当たり前の様なことなのに…と感じたのだけど
それは私がまさにこの世界の住人だから…なんだろうね。

それでも、その「罪」に対し
」の方はあまりにも厳しい。

地上の美しさや幸福を最初に味あわせておいて
イキナリ引き離し、正反対の環境へと放り込むのだから。
人間の醜さを集めた物質主義の世界に。

しかも、そうなるよう計らうのは―
つまり、竹から飛び出た金や豪華な布によって操られたのは
心から姫を愛している翁であるという残酷さ。

求愛者達の顛末は自業自得だと思うけど
優しさ故に姫は罪悪感を抱くことになってしまうし…

捨丸と生きる道を選んでいたら幸福になれたかもしれない
と思いつくところだって
もう取り返しのつかない状態の時にそうなるわけだから
もう、これ以上ないくらい残酷。

それでも、ひととき、その思いが叶ったわけだけど
それもまた「偽物」に過ぎない。


それに捨丸という人間は
姫が幸福だった過去の日々の象徴でありながら
結局のところツマラナイ大人になってしまった…

つーか
少年時代でさえ姫と共に瓜を盗むという行為に及んでいるし
鳥を捕まえようとするシーンが二回も出てきたのも
命あるものを殺さなければ生きていけない人間の罪を
示していると見ることもできるし
既に妻子を持ちながら姫の好意に応じてしまうし
…人間のしょーもなさ、みたいなのを体現しているのかもね。


何かもう幾ら何でも…みたいな“攻撃”が続く。


まあ、姫が地上の世界に絶望し月へ帰りたいと切望する
というのが目的なわけだから
実に巧妙というか、正解中の正解なんだけどね(^^;)


で、その肝心の月の世界だけど
感情というものがない(あるいは、許されない)世界の様で
それで思い出すのが聖書の一節
死んだ者には何の意識もない」(伝道の書9章5節)
シェオル、すなわちあなたの行こうとしている場所には
業も企ても知識も知恵もない
」(同10節)
とあるのだけれど>ちなみにシェオル=人類共通の墓

つまりは、月の世界が表すものは「」ということだよね?

実際
月からの使者達は曼荼羅、「月の王」は阿弥陀如来らしいし。

聖書と違って仏教は輪廻転生、つまりは
霊魂不滅説を説いているから
とするとラストシーンで月をバックに浮かぶ赤ん坊の姿は
また月から地上に降りて赤ん坊となって再生して
新たな人生を歩むということを示唆?


いずれにしても
姫が誰だかの歌と涙により地上に惹かれる様になったのと同じく
姫の涙も誰かを誘うことになるのだろう。

不完全な人間達の
傲慢さとか欲望とか悪意とか…醜いものでまみれた地上の世界こそ
美しく魅力的なのだと捉えることもできるけど…

何つーか、それ以上に
人間の“”みたいなのを強く感じる。

上手く纏められなくてスマソ。



原作:『竹取物語』
監督・原案・脚本:高畑勲
脚本:坂口理子
人物造形・作画設計:田辺修
美術:牡鹿和雄
作画監督:小西賢一
塗・模様作画:斉藤昌哉
色指定:垣田由紀子
撮影監督:中村圭介
音楽:久石譲
主題歌:『いのちの記憶』(作詞・作曲・唄:二階堂和美)
劇中歌:『わらべ唄』、『天女の歌』(作詞:高畑勲、坂口理子 作曲:高畑勲)
声の出演:
朝倉あき(かぐや姫)、高良健吾(捨丸)、地井武男(翁)、宮本信子(媼)
高畑淳子(相模)、田畑智子(女童)、立川志の輔(斎部秋田)、上川隆也(石作皇子)
伊集院光(阿部右大臣)、宇崎竜堂(大伴大納言)、古城環(石上中納言)中村七之助(御門)
橋爪功(車持皇子)、朝丘雪路(北の方)、仲代達矢(炭焼きの老人)





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アナと雪の女王 - 2014.08.17 Sun

遂に観た(笑)

いつか観たいとは思っていたものの
噂が色々入ってきたので、ちょっと重い感じがして躊躇っていた。

最近のディズニーの傾向として
以前の、男性に選ばれて男性の庇護下で幸福を掴む受け身の女性像を
覆すというテーマである…とか

エルサの持つ不思議な力は
いわゆる悪役の魔女の様に“治すべき病”としてではなく
生まれ持った個性(もっと極端に捉えるなら障害とされているもの)を
本人も社会も肯定的に受け入れるべきという提唱である…とか

元々はエルサを悪役とした物語にする予定だったが
出来上がった曲(特に『Let It Go』)が素晴らし過ぎて
それを生かすため設定を変更した…とか

そのためか
確かに音楽は素晴らしくミュージカルとして良い作品になっているが
お話的にはちょっと弱い…とか。


で、実際観てみたら
なるほど全て当て嵌まる(笑)

最後のものを除いて全て意義あるものだし
それだけに多くの人がここを論じているだろうと思われるので
最後の物語の部分についての感想を書くことにします。


え~っとね―


確かに物語が弱いっちゃ弱い。

もうちょっと捻りがあっても良かったんじゃないかなあ…
とか
もうちょっとエピソードが多くても良かったんじゃないかなあ…
とか
悪役が正体を現すところは、ドンデン返しというよりも
ちょっと無理クリ感あった様な気がするなあ…
とか
エルサをもっと深く描いてほしかったなあ…
とか
まあ色々。

それでも、やはり面白かった。


オラフの存在は大きいよね。
ストレートな物語に膨らみを持たせてくれている。

彼自身は色々機転を利かせてアナ達を助けてくれてるのに
アナ達はそれほど彼に積極的に関わってはいない印象で
観ている時はちょっと気になったりもしたけど
観終わってから
そのすれ違いというか温度差みたいなものが
エルサの一つの変奏曲になっているのだと思った。

冬に閉ざされた世界で夏を夢見るオラフ
でも、夏になったら溶けて死んででしまうのは明らかなオラフは
エルサの心情と立ち場をシンプルに表現している。

そして、冬と夏の共存を歌ってもいて
ここで既に結末が暗示されている。


アナが自分を救ってくれる「真実の愛」を見出すのに
ハンス→クリストフ→エルサと三段階を経る
という展開も面白かったけど>これはまんまテーマが出ている

比較する存在もなく、ただ一途にアナを愛していた
オラフの存在も大きかった。

これはエルサ自身も表しているし
自分の命よりも姉を救う方に動いたアナとも重なっている。


ということで
出逢ったばかりのハンスと婚約しようとしたアナが
自己犠牲の愛を知るまでの物語にもなっている。

だから、彼女の氷を溶かしたのは
エルサの愛でもあるけれど
アナ自身の愛でもあると思う。

エルサもまた、その時に愛を知って
それで世界を夏に戻すことができ
自分の力をコントロールする術を掴んだのだから。


コレを言うと元も子もないんだけども
両親@王様と王妃様の子育てがちょいと間違っていた
…という物語とも言えるのかしらん?(酷

まあ、愛情はあるし、本当に子供達のことを思っていたのは
部屋に幽閉されたエルサを何度も訪ねていた様子等から分かるけど
選んだ方法がズレてたってことだよね。

エルサだけでなくアナも孤独な子供時代をおくることとなり
愛情に飢えた女の子に成長して
そのためにハンスの偽りの愛を信じてしまったのだし。

アナはエルサの力を怖がるどころか楽しんでいたし
その力込みで姉を愛していた。
エルサもアナのおかげで、あの時点では自分の力に
コンプレックスどころか自尊心を抱くことができていたと思う。

エルサに手袋を渡したのが父である王様
…というところに、そこが象徴されているのかも?


髪も肌も白く冷たい美しさを持つエルサに対し
暖色系の髪にソバカスが目立つ肌で顔も仕草も愛嬌あるアナ
という対比も面白い。

性格も立場も対比的な2人だけれど
「愛」を知らず「愛」に飢えている
…という共通点があるところに
テーマが浮き彫りになっていて興味深かった。


CGが素晴らしかったのは言うまでもない。

動画サイトで『Let It Go』のシーンを初めて観た時は
氷と氷模様のエルサのマントのリアル感と美しさに目を奪われたし
DVDで観た今回は、とにかく雪が凄いと思った。



ところで
ハンスとクリストフって
ハンス・クリスチャン・アンデルセンから取ったわけ?

原案『雪の女王』は未読だけど
アニメ(ソ連)は子供の時に観たことがある
動きが柔らかで綺麗だった記憶。

王子様とお姫様のラブストーリーではなかったし
女の子が行動する物語だったので
『アナ雪』はそこのところを、さらに広げたというわけだね。

また、そのアニメについて検索してみたら
主人公の女の子と悪役の雪の女王は
正反対な行動を見せる2人が実は同じ動機のもとに行動していた
という解釈もあるそうで
ここも、エルサとアナが同じ王女であるという設定に生かされていると思う。


『Frozen』 2013年 / アメリカ
原案:ハンス・クリスチャン・アンデルセン『雪の女王』
製作:ピーター・デル・ヴェッチョ、ジョン・ラセター
監督:クリス・バック、ジェニファー・リー
脚本:ジェニファー・リー、シェーン・モス
音楽:クリストフ・ベック
歌曲:ロバート・ロペス、クリスティン・アンダーソン=ロペス





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